最凶の敵
立ち直ろうとすると
声なき声が無理だと言う
一歩 踏み出そうとすると
目に見えない誰かが
足を引っ張る
外は 嵐
風が強い
雨が激しい
風の唸(うね)りを聞くと
胸が ざわつく
不安 怯(おび)えが増す
少し風が強いだけなのに
風の音を聞くだけで
外に出れないと感じる
外にいる時も
強い風に煽(あお)られると怯(ひる)む
強い風は 雨より苦手
風が強く吹く音
雨が激しく降る音
家から出れない
逃げ場の無い感覚
追い込まれる
怯(おび)えている
たが
不安も怯(おび)えも
嵐だけが理由で無く
不安に させるのも
怯(おび)え させるのも
他の誰でもなく
あたし自身
それ故に
抗うのが難しく悩ませる
あたしは
誰よりも負けるのが嫌い
だったはずだ
何時か勝てる
あたしに戻れるだろうか
敵となりし
あたしに
最凶の敵に勝てるのだろうか
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