VRでしかできない映画とパズルゲームの融合『Another Fisherman's Tale』:XR映画ガイド第22回
『A Fisherman's Tale』というゲームがあります。2019年に制作されたパズルゲームで、VR Award 2019 VRゲーム・オブ・ザ・イヤーにも選ばれています。小さな漁師の人形ボブを巡り、パズルを解きつつストーリーを進めていくのですが、詳細は以下の以前の記事からご確認ください。
今回は『A Fisherman's Tale』の続編、『Another Fisherman's Tale』を取り上げます。ストーリーとしては『A Fisherman's Tale』のボブの過去の話になりますが、『A Fisherman's Tale』をプレイしていなくても問題なく楽しめます。
『Another Fisherman's Tale』の言語は英語かフランス語ですが、日本語の字幕をつけることができるので、遊びやすいです(その字幕が時々重要な人物に若干被ってしまったりするのはVR全般に言える字幕の今後の解決すべき課題ですね)。また、UIも日本語になるので(なんか不思議なフォントですけれど)、敷居が低く遊び始められます。
見所:VRでしかできない映画とパズルゲームの融合
ボブがからくり人形であるため、頭や手を投げたり動かしたりしながら進めていくのですが、その導入が秀逸です。ゲームの世界観や操作方法をわからせる導入部分というのは前からよくできたものが多いと思っていましたが、『Another Fisherman's Tale』も説明を受ける感じではなく、ストーリーを進めながら自然とその世界観に入っていけます。その後もストーリーとパズルがシームレスに融合しているので、まさに体験型の映画、VRでしかできない映画と言えるでしょう。パズルがなかなか解けないとヒントを出してくれる(ヒントを有効にしていた場合)のですが、そのヒントさえもストーリー・世界観から逸脱せずに出してくれるという徹底具合です。VRの名作ゲームの1つです。
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