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ふりかえり

午前7時。

自宅を出てから約1時間、無事に乗り込んだ新幹線の中でこれを書いている。


今日は初めて出張で京都に行く。
とある取材に同行して、後日その様子を絵にするのが今回の仕事。


今日だけを切り取ると特別なことに思えるけれど、「今」はいつもはじまりで、ぜんぶこれからに繋がっていく全体の一部なんだろうなと思う。


京都に着くまでの2時間、最近のことを振り返る時間がとれたので書き残しておきたいと思う。


先日、『鎌人(かまんど)いち場』という鎌倉のデザインフェスタのようなものに初めて出展をした。



「つながる・ひろがる」をテーマにしたこのイベントで、テーマに沿った表現をできないかと考えて
石に絵を描くことにした。


お店の名前は「ひとにぎり」。
手に馴染むひとにぎりの作品をバトンのように握ってもらい、それが「つながる・ひろがる」のきっかけになるような体験を届けたいと思った。


 「つながる・ひろがる」は、私自身がやりたいことのキーワードでもあって、
そこに"お金"が介在しても大切なものが損なわれない仕組みというか、
「仕事」というのが"お金"だけでも"想い"だけでもなく循環するバランスを探している。


今回はイベントのテーマに沿って、
能登半島の支援を終着点とした。



そんなこんなで実際にやってみたら、すごくたくさんの人が手に取ってくれた。


手に取ってくれたこと以上に、にぎって、笑顔がこぼれて、そこからつながりを感じられたことが嬉しかった。


"触ってみる"大切さ。
にぎって、えらぶ。
そこからその人の感性が見える瞬間が楽しい。
お小遣いを握りしめて、買いに来てくれた子どもたち。



イベント開催の9時から人が絶えず、気づけば終了の16時になっていた。

その一日で感じたことだけでもたくさんあったけれど、さらに嬉しかったのはその数日後のこと。


石を買ってくれた女の子が手紙を書いてくれた。



女の子のお母さんからは、
「石をものすごく気に入って、毎日スリスリしたり、疲れた時に抱きしめたりしています。お手紙を書いたので受け取ってほしい。」
とメッセージが添えられていた。



女の子が石をスリスリしたり抱きしめている姿を想像すると、誰かに届くことを思ってひとつひとつ描いた想いが届いた気がした。

お返事を書きました。
手紙はもらうのも書くのもうれしい。
掲載の確認をお母さんにとったところ、
「今も石と一緒に勉強中」とのこと。
可愛すぎる・・・



この出来事にとどまらず、そんな風にまわりまわってつながる体験が今年に入ってだんだん増えている。


そういう体験を重ねるうちに、自分のやりたいことが少しづつ具体的になってきた。


2年ぶりに変えた名刺。

『それぞれの実り』
手から想いが形になり、つながっていくイメージ。


つくったものがモノとして評価される以上に、
人と人の間に目に見えない架け橋がかかるような瞬間が私は嬉しい。



つくるという行為を通して、目に見えないものが目に見える”モノ”に宿る。

モノがモノとしてだけ交換されるのではなくて、ものを介して人と人が重なる瞬間を私は生み出したいのかもしれない。



その意味で、人と場、その時々テーマに合わせて表現を模索できる人でありたいと思った。





仕事として絵を描きはじめて約2年。
まだまだ時間もお金の余裕もないけれど、やりたいこととそれを形にする土台はできてきたような気がする。


ここからは目先の不安に捉われずに、大切にしたいものを届ける仕組みと自分のリズムを育てていけるかが大事だと思う。




足元をみれば不安はいくらでもある。
けれど日々の気づきを重ねながら今をおもしろがって進んでみたい。






振り返った時に今日もどんな一日になるのかが楽しみだ〜。


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イベントの様子はインスタから見れるのでよかったら。https://www.instagram.com/hahihuhe_horiharu24?igsh=MXh1NmNtMnhremFkaw%3D%3D&utm_source=qr

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