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「インナー?」Inner MBA 体験記 #1
この note は外資系IT企業ではたらく私(35歳、男)がひょんなことからアメリカの一風変わったオンライン MBA を受講することになり、それを文字通り note taking 代わりに記録していくシリーズになります。
Inner MBA との出会い「インナーって何のこと?」
私の職場は大きな多国籍企業ということもあり、すでにMBAを修了している同僚が多数働いている。
私自身は日本の私大文系を卒業後、中堅広告代理店→5年目で転職、いまの会社の日本向けセールス職→度重なる組織改編や異動を経て、現在は動画マーケ周りのスペシャリスト(≒専門職。日本企業で言えば営業推進に近い)をしている。
ただ、大手の外資系という響きから想像される「留学!海外大卒!一流企業勤務!MBA!からのヘッドハント!」みたいなキラキラしたキャリアというよりは、そういう人たちを横目に見ながらなんとかローカル人材として食いつないできたキャリアだと思う。
さて、 Inner MBA。
きっかけは、終わりの見えない在宅勤務にも慣れてきたある日、外国人の同僚から送られた一通のメールだった。
「Inner MBAっていうプログラムがあって、うちの社員だと割引で受講できるみたい!」
MBA。Master of Business Administration ... 日本語だと「経営学修士」。
先述のように多数の同僚がMBAホルダーであるにも関わらず、私がMBAに関して知っているのは上記の用語の意味くらいで、それ以外の知識はゼロに等しかった(*脚注1)。そこで、なんとなくリンクに飛んでサイトを読んでみた。
インテリジェントな印象のブルー基調の Inner MBA のサイト には
A nine-month immersion program to train leaders, entrepreneurs, managers, and employees on how to powerfully grow themselves and their companies.
とある。リーダー、起業家、マネージャー、従業員を育成するための9か月のイマージョンプログラム、とのこと。「...なんかコーチング的なことかな?」というのが第一印象だった。
でも Inner って何のことだろう?さらに読み進めるとこう書いてある。Inner MBAプログラムで学べるのは...
・The Skills of Self-Management / 自己管理のスキル
・Listening Deeply and Communicating Authentically / 深く耳を傾け、確実にコミュニケーション
・Skillfully Navigating Difficult Conversations / 難しい会話を巧みにナビゲートする技術
・Embracing Differences / 違いを受け入れること
・Discovering Your Blindspots / ブラインドスポットを発見する方法
・Building an Authentic Workplace Community / 本格的な職場コミュニティの構築
・Liberating Creativity and Accelerating an Organization’s Creative Intelligence / 創造性を解放し、組織のクリエイティブインテリジェンスを加速する方法
なるほど、ビジネスの現場に起きる感情やモチベーションをコントロールするスキルを学ぼうってことか、とここまででざっと理解した私。
NYU(ニューヨーク大学) や LinkedInが共同運営しているようで、Faculty (講師陣) にはパタゴニアの元CEOやNewYork Times のベストセラー寄稿者、Google や Microsoft のボードメンバー、ハーバードやMITの教授、神経科学者などが名を連ねている。そしてサイトに何度も登場するマインドフルネスやMeditation(瞑想)のフレーズ...(*脚注2)
ここまでの情報を統合すると、Inner MBA は
ビジネスパーソンを対象として、各界の著名な講師陣からの指導により、自らの感情や精神面を掘り下げる内省的スキルを学ぶ、9ヶ月間のオンラインプログラム。
ということがわかった。サイトによれば、オンライン授業や課題に対する週のコミットメントは1-2時間(本当か?) 9月開始で来年の5月末に卒業。NYUの学位も取得できて、お値段は $4,000 とのことだ。通信制だからか、想定していたよりはだいぶ安いかもしれない。
結局、長引く在宅勤務で引きこもりがちだった私は、「NYUで今流行りのマインドフルネスとか、なんか響きがかっこいいかも」というミーハー心、「ちょうど来年まで在宅延長になったしタイミングいいや」、「少なくとも英語の勉強にはなりそう」、などと Inner MBAのコンセプトに反してまったく深く考えず、数日後にはクレカ片手にポチッってしまったのだった。
「最悪、何かのネタにはなるだろう...」と自分に言い聞かせながら。
次回、体験記 #2 「課題図書」に続く!
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脚注*1 というより MBAって"高級英語学校"でしょ、とか、"実際にビジネスの現場に出た方が金も稼げて勉強にもなるじゃん、なんで高い金を払ってまで?" などとネガティブバイアスすらうっすら持っていた。ホルダーに対するやっかみも多分に含まれている。
脚注*2 当初、同僚からは「なーんかスピリチュアルな感じだね」とのコメント。実は私も全く同じ印象を持っていて、マインドフルネス/瞑想はスピリチュアル、下手したらオカルトとの線引きすらまだ曖昧なのではないかと...。とはいえ、ステーブジョブズに代表されるテック業界の有名人(スティーブジョブズ)が傾倒しているイメージもあり、好奇心と怖いもの見たさが勝ってしまった。