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「RAINとナウシカ」Inner MBA 体験記 #10
今回の講師は臨床心理学博士の Tara Brach 。テーマは「RAINメソッド」。主にアンガーマネジメントやストレスマネジメントのために使われる瞑想のメソッドらしい。
(Tara の落ち着く声と笑顔。これだけ口角が上がった笑顔を作ってみたいものだ...)
RAIN メソッドでは、ストレスイベントに対してまずポーズを取る。つまり、すぐに反応するのではなく、自分を一時停止モードにする。そして以下のように R.A.I.N. の順に瞑想を行う。講義では、例として「自分を威嚇し、気に入らないことがあるとすぐに会議を一方的に打ち切るボス」に悩んでいる女性社員 B さんのケースを元に進められた。
R=Recognize
認識する。いま自分の感情に何が起きているのか認識し、ラベルをつけることから始まる。これはおそらく、 Scott のジャーナルエクササイズにおける "Name it to tame it (名前をつけて飼いならす)" にも繋がる。
B さんは「これは怒り?不安?拒絶された悲しみ?...」と囁いた。
A=Allow
許可する、受け入れる。自分の感情について受け入れる。無視したり拒絶するのではなく、いまその(おそらくは不快な)感情を持っていることを自分に許す。
B さんは「It's OK, It's OK...」と囁いた。
I=Investigate
調査する、探る。自分の「身体の」反応を見る。95%は身体に注目しよう、と Tara は言う。口の渇きや心拍の乱れ、胃の痛み、など。ここで胸に手を当てて気持ちを落ち着かせるなど、アクションを取る。痛みや不安がそこにある、という自己認識であり、自己治癒だ。
B さんはお腹に手を当てて深く呼吸をした。
N=Nurture*
育成する、育む。名前をつけられ、居場所を把握された感情に対して、ただ「大丈夫」と言う。*Non-Indetify (非同一化)としている場合もある、客観的に見る、という意味らしい。
B さんはその不安あるいは拒絶感に対して「そこにいて大丈夫、これは自然なこと」と語りかけた。
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RAIN は以上のような順番で行う。数分未満で行ってもいいし、30-45 分かけてやっても良い。いずれにしても、まずはポーズをとり、RAIN の流れの中に感情を落とし込んでいこう。
ナウシカに見る RAIN
話を聞きながら、私は『風の谷のナウシカ』のあまりに有名なこのシーンを思い出してしまった。
ご存知、キツネリスのテトがナウシカを噛むシーンだ。この野生動物に指をガブっとやられたナウシカはすぐに振りほどくなどの反応を見せず、あろうことか指を噛ませたままにしておきながら、「怖くない、怖くない...」と語りかけ、この気の立ったテトを落ち着かせる。そして次の瞬間にはペロペロ...と手懐けてしまうのだ。
私も早く RAIN をマスターして、ナウシカのように自分の中に湧き上がった獰猛な感情を許し、飼い慣らしてしまえるようになりたい。
「ユパさま!この子、私にくださいな♪」
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次回、Inner MBA 体験記 #11 に続く!