突然あらわれた弟と姉の物語。映画『シスター 夏のわかれ道』
中国の一人っ子政策。やるべきときにやらなくて、やらなくてもいい時期になかなか止めることができなかった制度。先見の明があった馬寅初の進言を否定した毛沢東の負の遺産の一つは言い過ぎかもしれませんが、中国という男系の血を重視しすぎる社会の負の伝統の一つであることは確実です。
この一人っ子政策と、中国に根強い子供の売買や誘拐を素材に、誰も悪くないのに世の中の不合理に苦しめられる夫婦や母親の物語を描いた名作がピーター・チャンの『最愛の子』だったとしたら、今日見た『シスター』は中国の女