小中学生向けデザイン思考ワークショップで伝えたかったこと。学び。これから。
去る3/30、4/3に、オンラインコミュニティデザイン思考研究室にて、小中学生向けにデザイン思考ワークショップを開催しました。
当日の様子は、コチラにまとまっています。
私の方で、ワークショップコンテンツの作成、3/30のメインファシリテーターを担当したのですが、本当に本当に楽しく、個人的に学びもありましたので、私自身が感じたことについて、ここで書きたいと思います。
前回、コンテンツ作成編として、まずコミュニティの力で作ったコンテンツの作成過程について、書かせていただきました。
本記事では、ワークショップで伝えたかったこと、実際のワークショップの学び、想いについて書きたいと思います。
ワークショップで小中学生に伝えたかったこと
1.5Hという枠の中で、小中学生が飽きずに、多くの時間をワークに費やしながら、何をどう伝えたら良いか、悩みました。
まず間違いないのは、具体的な方法論やプロセスではなく、今後生きていく上での指針となるような、本質的なマインドセットを伝えるべきです。デザイン思考の考え方を、小中学生にわかるような言葉で伝えるのが、今回の大きな挑戦でした。
1. 「人の気持ち」から問題を捉える
今後、彼ら/彼女らの生活で必ず様々な問題に直面するでしょう。
そんな時、「人の気持ち」から問題を捉える癖を、若いうちからつけておけば、シンプルでユニークで、本質的な発想につなげられるので、是非知っていただきたい考え方でした。
2. 失敗を恐れない、プロトタイプ精神
私が小さい頃を思い出しても、(そして今もありますが)「失敗は悪」でした。
でも、失敗しないと学べないことって、多くあるんです。そして、失敗を遅れていては、何も挑戦ができなくなってしまうんです。そんな小中学生にはなって欲しくありません。
そこで、失敗を恐れずにまずやってみたら、そこに学びがあるんだということを、是非体験してもらいたいと思いました。
3. 自分の創造力に自信を持つ
最後に、デザイン思考では非常に重要なマインドセットである、「Creative Confidence」です。「自分の創造力に自信を持つこと」です。
自分をクリエイティブたらしめる大きな要因の1つが「自信」です。自分はクリエイティブだと信じることが、自分をクリエイティブにするのです。
ですので、是非とも小中学生の皆様に、実際にワークでアイデア発想をして、自分の創造力に自信を持ち、今後もたくさんの発想をしてもらいたいと考えました。
上記を想定して、
子どもの注射の不安をなくすにはどうすれば良いか?
というお題で実際にワークを体験し、3つの要素を実践で伝えられるように努めました。
小中学生の天才的な発想力
ワークがスタート。Zoomのブレイクアウトルームを使って、シンガポール、アメリカ、日本の小中学生がつながります。(ワークの詳細は当日の様子をまとめたコチラをご覧ください。)
注射を受ける時の子どもの「気持ち」を考え、そこから
子どもが〇〇するにはどうすれば良いか
という問いを作ります。
自身も注射が嫌いな子も多く、気持ちの代弁が非常にリアルです。
次に、その問いの解決策を考えるのですが、
私のグループでは、一言目に
「VR」
という言葉が出てきて、衝撃を受けました。
さらに、
「ジャングルの中に入り込む」
とか、
「医者がおかしなマスクをつける」
とか、突飛なアイデアが飛び交っていきました。
次に、アイデアはスケッチに落とし込むのですが、スケッチも独特で、面白いものばかり。
アイデアへの便乗や、「でもVRってお金かかるよねー」みたいなリアルなフィードバックまであり、アイデアを披露し、そこで得られるアイデアの発展や学びも体験いただけたと思います。
とにかく、小中学生の発想力には驚かされるばかりでした。
一般的に、新しいアイデアを生み出す時に、
Thinking outside the box!! (枠にとらわれない発想を!)
と言ったりしますが、本当に枠にとらわれない発想に溢れているなぁと、私自身はただただ関心していました。
それこそ、大人にとっては「注射は針で刺すもの」みたいな固定概念に陥りがちですが、そんな制約には全くとらわれずに自由に発想できるのが、小中学生でした。
創造力溢れる未来を作るために「教育」は1つの形だ
私が、デザイン思考研究室というコミュニティを作り、d.schoolコンテンツの日本語訳を公開したり、こうしてワークショップを開催したりしている理由はただ一つ、
「少しでも多くの人に新しいことを生み出すきっかけを作りたい」
ということです。創造力に溢れる人を増やして、もっともっと新しいことに挑戦する人を増やして、イノベーティブな社会にしたいのです。
そのきっかけになれば良いと思っているのです。
今回の小中学生向けのワークショップをやって、1つ気づいたことがあります。
若いうちから新しいことを生み出す体験をすれば、きっと心の底から創造力に溢れる人が増えるのではないか。
大人になってから、「創造力に自信を持って」と言われても、難しかったりするじゃないですか。でも、小中学生のうちから新しいことを生み出す体験をすれば、きっと自信を持ってくれるはず。
「教育」的な位置づけが、実は私のやりたいことに近いのかもしれない。私自信3人の子ども(まだ小さいですが)がいますし、非常に興味深い分野じゃないか!と気づいたのです。
まだまだ活動は止まらない!
というわけで、まだまだ止まることなく活動を続けていきます。
ワークショップを主催したコミュニティメンバーともこんな会話をしていました。
どこかの教育機関と組んで実施してみたいね
企業様と組んで、実際に小中学生のアイデアを実現できるプロジェクトがやりたいね
など。。
もし、ご興味のある教育機関様、企業様、いらっしゃいましたら、気軽にDMいただければ幸いです。
また、そんなオンラインコミュニティのデザイン思考研究室の活動に
・興味がある、活動を覗きたい
・ワークショップ主催に関わりたい
・一緒に何かプロジェクトをやりたい
などいらっしゃいましたら、気軽にコチラまで参加申請ください。
一緒にクリエイティブな未来を作りましょう。
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