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『暗渠』という塞がれた川に魅せられる。

『ランダムに選んだ過去の写真からインスピレーションを受けた小咄、コラム、戯言などを書き留める写真で二言三言。』

日本国内でもマイナーな部類である『海無し県』で生まれ育った私にとって、海はもちろんのこと川といった淡水であっても、水辺に対する憧れはかなり強い。

そんな水への憧れも拗らせると『暗渠』といわれるモノにまで興味が沸いてしまうモノである。

『暗渠』というモノをご存じだろうか?

以前は川が流れていたところにコンクリートで蓋をして、現在では遊歩道や路地になっているモノである。
なんでこんな細い道なのにこんなに蛇行しているんだろう?と思うような所は大抵暗渠である可能性が高い。

現在は良くて遊歩道、悪くて裏路地のようなモノになっている暗渠を昔の光景を勝手に妄想を膨らませながら散歩していると、たまにまだ暗渠の下を流れる水のせせらぎが聞こえてくることがある。

そんな川の流れを感じると蓋はされているけれど、まだこの川は生きているのだなと感慨深い。

池袋にも暗渠は多数存在するが、それなりに整備されていて距離も長いのは『谷端川緑道』である。
千川の粟島神社の水源から湧き出た水が谷端川となり、西池袋を北上し板槁に抜けるあたりまでが遊歩道として整備されている。

谷端川はその後も小石川を流れ、現在の水道橋駅脇の市兵衛河岸のところで神田川へ合流する。
神社の湧き水が川となって神田川に流れでる光景を散歩して歩くのもなかなか趣深いモノだ。

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