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#10 子ども達への愛が詰まった「トマトのおんがえし」カレー&サブレ

企画の会社オレンジ・アンド・パートナーズでは、CROSS FMのラジオ番組「X MAGIC/クロスマジック」の中で、オレンジ社のコンセプトでもある「サプライズ&ハピネス」をテーマとしたミニコーナーをスタッフが制作・出演しています。

番組について知りたい方は「#0 カダイカイケツラジオ X MAGIC、noteはじめました」をぜひ読んでみてください。これまでの境界線をとびこえて、かけ算することでマジックは起きる!毎週土曜の夜、すこし先の未来のハピネスを考えます。

廃棄予定食材をレスキュー

九州栄養福祉大学には「子供食堂サークル」というサークルがあって、その子供食堂にトマトを提供していたカゴメの子会社である「響灘(ひびきなだ)菜園」さんから「毎年100万トンの規格外トマトが廃棄されていて、もったいないのでどうにかしたい」という話を聞き、学生が中心となってプロジェクトを始めたそうです。そこで、九州栄養福祉大学の学生がレシピを開発してレトルトカレーを作ることになりました。

たくさんの規格外トマト

よくある廃棄食材を使った商品化の企画とは一味違う

スタートしたきっかけが、子供食堂での会話、ということもあり「子どもへの愛」、ということが企画の軸にあります。子どもの居場所づくりがしたい、子どもに心も体も健康に成長していって欲しい、という思いがプロジェクトの随所に感じられます。

第1弾ではトマトの使い道をレトルトカレーにしましたが、これも子どもへのハピネスがありました。子供食堂では友達と楽しく食事ができますが、子供食堂に来られない日などは、どうしても子供が一人でご飯を食べることがあるそうです。自分で料理をすることがまだ難しいお子さんもいるでしょうし、何より一人のご飯はさみしく、食べずに済ませてしまう子供もいます。そんな孤食、一人の食事の時でも、温めるだけで食べられるレトルトカレーにしたそうです。

味の工夫も忘れてはいません。子どもでも美味しく食べてもらえるように、酸味を少なくするために、甘みのあるサツマイモを入れることにしたそうです。このカレーにはトマトまるまる1個分入っています。トマト特有の酸味を減らし、甘さが引き立った美味しいカレーになっています。自分たちを笑顔にするために、たくさんのお兄さんお姉さんが作ってくれたカレーなんだ、見た目もかわいくておいしいカレーだなー。と思って欲しかったそうです。

試作の様子

第2弾はサブレです。子どものおやつにしてほしい、そして、北九州のお土産の定番になるような物にすれば、もっと知ってもらえるだろう。ということからお菓子にしようと考えたそうなのですが、はじめはクッキーなどを考えていたそうです。しかし、ここにも子どもへのハピネスがあります。最近の子どもは固いものを食べる機会が減っていて、あごの筋力が低下しているそうです。その影響で誤嚥なども起きているという問題を解決するために、クッキーよりも硬さのあるサブレにしよう。ということになったそうです。

開発の苦労としては、トマト感を出すために、赤みを出したかったそうですが、サブレの試作段階ではあまり赤みが出なかったそうです。食紅を使うことも検討されたそうですが、子どもに食べてもらうお菓子としては、着色料は極力使いたくないと思って、極限までトマトの含有量を増やして赤みを足しました。一箱5枚入りのサブレに1.5個分のトマトが入っているそうです。

そして、このトマトのおんがえしシリーズの商品の売り上げの一部は、子供食堂に寄付されています。

トマトのおんがえしカレー・トマトのおんがえしサブレ

たくさんの人の輪が生まれた

パッケージのデザインとネーミングは「西日本工業大学」の学生さんたちが参加してくれたそうです。パッケージもユニークです。SDGsの観点から、なるべくパッケージでごみを出さないように、よくあるようなレトルトパウチが紙の箱に入っている形式ではなく、レトルトパウチごと外箱にできるように考えたそうです。絵のタッチも子ども達に選んでもらえるように手書き風の優しいタッチになっています。

販路開拓のマーケティング活動は「北九州市立高校」の高校生が中心となって行いました。プロジェクトが始まった当初から、しっかり販売できて売り上げが上がるようになれば、売り上げの一部を子供食堂に寄付をする。という仕組みを作っていました。なので、そんな思いに賛同してくれる人に多く買って欲しい、との思いから、どこで販売するかも検討し、ファミリーで買い物に来る百貨店である井筒屋や、北九州に住んでいる人なら必ず行ったことがある地元の動物園、到津の森公園などを販売先にしたいと考えたそうです。授業の一環として、高校生が直接企業に電話をかけ、コンセプトを説明し商品を置いてもらう営業活動も行っています。

試食販売の様子

その他、地元の企業が商品の製造をしてくれ、地元のデザイナーが最終的にプロダクトデザインをしてくれたり、北九州市長がこの商品をPRしてくれたり、子どもの居場所づくりがしたい、子どもに心も体も健康に成長していって欲しい、という思いに賛同した人たちがどんどん仲間になりプロジェクトが進みました。

ミーティングの様子

現在は第3弾となるミートソースを開発中だそうです。ミートソースもおいしそう!楽しみです。

九州栄養福祉大学
https://www.knwu.ac.jp/
https://www.instagram.com/knwu.syokuei.staff/

トマトのおんがえしカレー
https://www.fadie.com/online_shop/products/detail.php?product_id=24064

トマトのおんがえしサブレ
https://grandazur.buyshop.jp/items/84387413

収録後記

オレンジには福岡県の出身者は複数いるのですが、北九州市出身は今回の企画を紹介したスタッフしかいません。Xマジックは北九州市にあるCROSS FMで放送されているということもあり、是非地元のサプライズ&ハピネスを紹介したかったのです。

実は、そのスタッフ、トマトが大嫌い。どんな有名シェフが作ったものでも絶対食べないというくらいトマトNGなのですが、今回の取材のためにおそるおそるこの「トマトのおんがえしカレー」と「トマトのおんがえしサブレ」を食べてみたらびっくり!嫌な酸味は全くなく、本当においしいと思って食べられたそうです。彼女にとってはトマトを克服できたサプライズ&ハピネスとなりました。

写真提供:九州栄養福祉大学


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