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[感想]数学的思考トレーニング

数学を使いこなせる様になりたい。大学は工学部だが数学と物理は全然できなかった。。IT企業に就職してあまり数学も物理も使わなくとも済む職種で、まぁ出来なくともそんなに困らないのだが、一応エンジニアを名乗るからには数学出来るとかっこいいよね。

なんかのドラマの福山雅治じゃないけど、なんでも数式で解いてしまうと天才っぽくてモテそうだよね。

と思って社会人になってから色々数学系の本もたまに読んでみたけど一向に使いこなせる感じがせず。プログラミングだって3D CGは数学だし、AIのアルゴリズムだって仕組みは数学バリバリだし。流行りのデータサイエンティストの様に統計も使いこなせるといいのになーと思っているけど全然だめです。

でもこの本はそんな難しい数学ではなく、数学の考えを取り入れてビジネスに活かしましょうという趣旨。難しい数式は出てこない。数学の本じゃなくて、「数学的」なので。

この本のキモは以下の数式っぽいものですべてです。まぁまずは因数分解の概念ですね。

数学的思考={定義}x{(分解)+(比較)}x{(構造化)+(モデル化)}

まさに受験シーズン真っ盛りですが、学校のテストみたいに正解がある問いなぞほぼ無い社会人が直面する様々な課題に、数学的アプローチをして解いていきましょうという事です。

定義は、何をもって問いとするか
分解は、問題を出来るだけ細かく分ける
比較は、数値化して比較してみる
構造化は、問題を成立させている事象の構造を考えてみる
そして最後のモデル化は、一般解として数式っぽく表せるかどうか考えてみる

という事。まぁいわゆるロジカル・シンキングみたいなものだけど数学的という事で数学っぽくわかりやすく具体例も豊富に解説してくれる。著者がビジネスシーンにありそうな課題を例題として出し、読者に考えさせるきっかけを与えてくれる。全部回答例が載っている訳ではないし、もともと正解がない問なのであくまで著者が考える例だけだ。

なかでも

「やる気」を別のものにたとえてください

という問いがあって、ちょっと自分も考えてみたが、著者と回答例が同じだった。。。

とても読みやすく2時間くらいでサクッと読めて正解の無い問を解き続けなければならない管理職にもおすすめ。自分のアタマで考え続けなければいけないのだ。

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