『0か100か思考〜1つでもダメだと、全部ダメになる〜』
0か100か思考とは
白か黒、0か100しかないというような極端な考え方をしてしまう事をいう。
幼少期は、みんな0か100か思考が普通で、そこから成長過程でさまざまな現実を知り、0と100の間があることを理解していく。
大人になると、日常を送るうえで、0と100の間の思考をもって柔軟に対応することが必要になる。
だが、その極端な思考なゆえに仕事で苦労することや人間関係がうまくいかない事がある。
0か100か思考の特徴
他人を、いい人と悪い人の2種類で評価する
私の父は、一度この人は自分の敵だと思ってしまうと二度と考えを変えることはない。
一度嫌な事をされたから嫌いになる事や人を見た目だけで判断する事はとてももったいない。
その人と関わり、時間をかけて関係を築かないと知れないこともある。
そしてその人と関わりを持つ事でしか知ることができない世界がある。
関わりを持って無駄な人などいないと思う。
私は、自分を虐めた人間も私を殺そうとした人間も関わった事を無駄だと思った事はない。
自分とってデメリットな体験でもその体験は絶対に無駄にならない。
私は父みたいな人は、自分も成長できるチャンスを自ら捨てていると思う。
楽天的な時と悲観的な時の差が激しい
楽天的な時は何事にもポジティブで嫌な事も前向きに捉える事ができる。
そして何をされても怒る事がなく仏のようだと言われる。
だが、悲観的な時は些細な言葉で、
「私なんて必要ないんだ。もう死んだほうがいいんでしょ!」
「私の事を嫌いなんだ。悪口を言っている。」
とありもしない事を考え、人に当たってしまう事もある。
本当に同一人物なのか疑いたくなると言われるほどに差がある。
1つでもダメだと、全部ダメだと思ってしまう
一回の失敗で全てがダメだと思ってしまう事がよくあった。
私は、勉強が苦手で学年でビリの常連者だった。
それだけで私はダメな人間だ、何をやっても無駄だと思っていた。
そんな私に母は興味があるならなんでもやりなさいと様々な習い事に通わせてくれた。
その全てを私はすぐにやめてしまっていた。
怒られたり、できない事があると私には向いていないと諦めた。
ある日私は音楽に興味を持ち、ピアノを習わせてもらった。
だが、私は楽譜を読む事ができなかった。
そこですぐにまたピアノをやめようとした。
そんな私に先生は音や先生の指を見て弾けばいいんだよと他の方法を教えてくれた。
そこで初めて、ダメなら他の方法を探してみる事を学んだ。
そして、一年間私は楽譜を読むことはせずピアノを弾き続けた。
もちろん絶対音感も記憶力が飛び抜けてよかった訳でもなかった私は努力するしかなかった。
一年かかってやっと音や人の指を見ただけで弾けるようになった。
そんな私を先生はとても褒めてくれた。
私はできない事も努力すればできるようになる事を学んだ。
想定外の出来事にパニックにおちいる
私は0と100と間が理解できなかった。
だから、0と100の間の出来事が起きるとパニックを起こしていた。
仕事では、手を抜ける所は抜くという事がわからなかった。
全力で取り組みすぎる私は怪我をしたり、体調を崩したりと仕事が長続きしなかった。
そして曖昧な状況での判断が苦手だった。
0か100かでしか判断できないので、マニュアルにない行動に弱かった。
誰かに指示されないと何もできないそんな人間だった。
思考を変えるきっかけになった考え方
失敗を受け入れる
私は一度の失敗ですぐにダメだと諦めていた。
そこには自分の中で自分を諦めてしまっていた事が原因だと思う。
大きな目標にはすぐに辿り着くことは難しい。
その手前の小さな目標を積み重ね乗り越えることで大きな目標は達成できる。
まずその小さな目標に少しずつ挑戦していく事が大切だと気づいた。
そして、小さな目標でも達成できた時は自分を褒めてあげることで自分の自己肯定感を高めることがとても大事だと思う。
自己肯定感が上がることで今までできなかった大きな目標もできるようになり、更にその先の成長に繋げることができるようになると思う。
自分の0か100か思考に気づき、自分の基準は正しいのか考えてみる
自分の狭い価値観の中で生きていた私は私の考えは正しいと思ってた。
自分の考えを強く持ち人に流されない事も時には大切だと思う。
だけど、人の意見を聞いてみる事も大切な事だと思う。
私は自分の事を悪く言う人や嫌っている人にこそ興味を感じる。
もちろん、自分の事を好いてくれる存在はそれ以上に興味を感じる。
でも、私の事を嫌いな人間という存在は大切だと思う。
そういう人の意見を聞く事で自分の欠点や改善点に気づくこともできるかもしれない。
それが私の視野を広げてくれて成長に繋げてくれると思っている。
人と関わる事で新しい価値観に触れる
私の思考を変えてくれたのは今まで関わってきた人間の存在が大きいと感じる。
その中には良い人も悪い人もいた。
良い人からは温かく優しい愛情を沢山学んだし、悪い人からは自分の身を守るために強くなる事や時には人を疑う事の大切さも学んだ。
そして、0と100の間の存在も学ぶことができた。
良い人は悪い人でもあり、悪い人は良い人でもある。
人は関わってみないとわからない事が本当に多い。
人は0か100かで測ることができない。
それを知った時に私は0と100の間について考えるようになった。
0と100の間を教えてくれた人との関わりに感謝してこれからも生きていかなきゃなと思う。