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「食べる」という闘い。

摂食障害を経験した方なら共感してもらえるかもしれないが、私にとっては「食べる」という行為自体がストレスの原因になったりする。

それは食事に対して、自分の中での正解にまだたどり着いていないからである。

何かを食べるごとに「あれは食べても良いものだったのかな。」「ああ、また食べてしまった。」「量が少し多すぎたかな。」「あの食事は正解だったんだろうか。」と色々な思いが頭の中を駆け巡る。

もし、体作りということだけを目標にするのなら、簡単にできる。もちろん実践するには忍耐強くなければいけないし、その部分ではもちろん難しいのだが、どうすれば良いのかという方法だけは知っている。トレーナーから食事プランを考えてもらったり、周りの人に教えてもらったり、インターネットで色々と情報収集をし、実際に取り組んでいた経験があるので、自分に必要な摂取カロリーも知っている。計算方法も知っているし、カロリーをどのようにトラッキングすればいいのかも知っている。週にどれくらいのペースで体重を減らせば筋肉を落とさずに減量できるかも知っているし、筋肉増量のためには一日に何グラムのタンパク質が自分に必要かも知っている。脂質を全体のカロリーの何%に抑えれば良いのかも知っているし、どのタイミングで、何を食べれば筋肉増量に一番効果的なのかも知っている。


色々と知ってはいるが、あの頃の自分には戻りたくない。常にお腹が空いている状態で、仕事中でもカロリー計算をずっと頭の中でしている。暇さえあればYouTubeで食べ物の動画を見ている。お腹を満たすためだけに、ゼロカロリーのコーラやゼリーをお腹に詰め込む日々。振り返ってみれば、これがすでに過食症の症状だったと思うが、当時の私はそんなこと知らなかった。ゼリーで言えば200g程のカップに入ったものを一日に10個食べたり、コーラは一日に2〜4リットル飲んだりもしていた。それ程お腹が空いていた。私の体は飢餓モードに入っていたと思う。どれだけ食べても満たされず、体が危険信号を送り続けていた。

カロリーコントロールさえきちんとしていれば、理想のペースで体重は落ちていったが、精神状態は不安定そのもので、食べ物に対する執着心は日に日に増していく一方だった。


このような経験があるので、昔のように厳しいカロリーコントロールをすることは私には向いていないと思っている。しかし、カロリー計算をせずにバランスの良い食事をするということは、思っていたよりも難しい。食べ物に対する制限は一旦すべて取っ払って、お腹がいっぱいになり過ぎないように、そしてタンパク質もきちんと取れるようにということは常に頭の中にいるが、毎日「食べるのって難しいな。」と思っているのである。

でも、昨日は仕事終わりにストレスに任せて勢いで食べ物を胃に詰め込んだりしなかったし、あまりお腹が空いていなかったので朝ごはんは少なめにして、お昼にはちゃんとお腹が空いたなということを感じることができた。

体からのサインをずっと無視し続けた生活を送っていたので、このような動物的な感覚をキャッチし、それに従って行動することも、私には一苦労なのである。

でも、昨日は体に負担をかけずに過ごすことができたと思うので、一応合格ということにしておこう。


今朝の体重は60.9kg。昨日と全く同じだが、一応読者のみなさまにご報告まで。


みなさんも無理なダイエットはせず、体を労りつつ今日をお過ごしください。





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