(連作)りんご、みかん
ひとつではいられないままおかれたるりんご みかんの対のしずけさ
のぞききる事をゆるしてしまいたる房ここのつに別れたる実の
布かおる みかんのしぶくこころとふとりつくしまなきことおおう布
とおい空にはあるごときせいりょうにみかんはカモンと呼ばれおり雲の手で
どこにでもあるりんご重ねたるわたし へいぼんなる実のゆたか 見せおり
一人きり或る夜りんごのかおばかり見ゆあるもののみ並びたる暗さ
あるときはさびしがりこころ見せてゆくりんごをよべり さやかにもくせり
笑みとおく雨の日ささない陽をあびるうすらひ見せて生活はぬくみ
たのしみはまよなかたてるひともとの匙ひからせるはちみつのねつ
いんえいをかつて描いていたことを りんごとみかんの色味ほどもなく
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ポエム、詩、短歌などを作ります。
最近歴史に興味があります。