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WataL
2019年11月5日 10:40
僕にはほんものの ラブソングがわかる僕もほんもののラブソングが歌いたいと思う目を閉じる。僕ははだしで、トラックの背に立って、世界が沈んでいくのを見守りながら、それでも僕に呼びかけ続けるものの方へ語りかける。うつくしき地平よ、カリブの海よ、僕と君をわかつジェンダーを、僕はこの時ほどに意識したことはない。超えるべき海峡は常に美しく、とても美しく僕にとって、生まれて初めて見る女性のりんかくのように艶
2019年5月5日 18:18
真っ昼間から、わたしは目を閉じる。そうすると、何も見えなくなった。この場所には人がある程度いるのに、皆音を出さないのが秩序だと感じているので、それこそ布が擦れる音しか聞こえて来ない。例えば、聴覚、それから視覚がまったく塞がれてしまったとき、わたしは空間を把握できなくなった。視覚というのはもう人格と思考と絡みついていたのだ。ものが落ちる、と思うとわたし達は慌てて手を差し出す。けど、それも重力と視覚が
2019年3月11日 13:28
帰り道、コンビニの店員さんがいつもと違う人でほっとした。僕はこんなに、紛れ込みたいんだなあと思った。例えば、皆が同じ顔になる。毎回、違う店へ行く。そうして、僕は日々を自分の手で切り取っていく。現実は地続きだから。人と会うと、前の自分を思い出すから。僕は、透明になりたい。電気のスイッチを押すみたいに、僕を辞めてしまいたい。何かに自分の身体を隠してしまいたい。どうして皆はそう考えないんだろう。サイクル
2019年1月4日 19:19
スナック菓子はひつようだ家に帰って僕は服を脱ぐ。手、それから足、それを洗いそのそれぞれを迎え入れる居場所がない事にぜつぼうしている。自分を、投影する先が、自分と同じ形をしたものでしかないなんてこと僕は、僕をがんじがらめにしている誰かの話し声のことを思う。気付けばそれは知らぬ間に僕を驚くほどしばりつけるきたない、それは一人の孤独、やがては死ぬために生きるだけの絶望人、人、人、