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「を」に免じて許す「より」は
塊の分子構造が気になって、ガラス瓶を
美意識の高い散歩道
ランチは崖の下の喫茶店
逆光に照らされた哲学らしきもの
顔に反射する「から」を脱ぎ捨て
免疫のすべてを点検する、四字熟語集団
紀元前のウィルス、歓喜は寂しくて
国道を上京する

それ、形容詞じゃあないよ
憮然とした哺乳瓶から漏れる嘆き
病原は深く思案して、結局俯く
大腿部の内出血に尊敬の念を抱く「を」
ランニングコストは逼迫
原住民には縁のない宝石が割れる
「から」は耳鳴りがして「より」の病院へ
テンポは誰が決めるか
あそこでされるひそひそ話

太陽の分泌物を受け流す
アルカリ性に善悪の判断は無理
それは何のパッドですか
日に焼けた捕手は熱源である
放物線は自分のことが嫌いで引き籠る
血の味がする単語は地面に影を落とし
次々と産まれる新語を狙っている
西日が眩しい、作られた球種
いつまでも止まない螺旋形

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