夏仕事2
今年も梅の実をもらった。
1キロ950円(運が良ければ800円)というのが全国に共通する値段なのかはよくわからないが少なくとも今住んでいる地域の底値はそんな感じ、それをただもらって良いものなのか毎年迷う。
嗜好としては梅干しが最優先。ただし今は祖母が何年もかけて漬け込んだ梅干しの消費が追いついていないからなし。
となれば、梅シロップと梅酒が次の候補に並んでやってくる。生来お酒の雰囲気は好きだが飲むこと自体はどっちでも良い私(しかも今年は妊娠&授乳期間の予定だから飲めない)と、蟒な彼の組み合わせだからどちらも必要。
幸いなことに瓶はいくらでも転がっている。いくらなんでも多すぎるだろうとは思うが祖母があの世へ行かない限りは減らすことすらままならない。適当に蓋の合うのを拾ってきて洗い、飲まなくなったテキーラで消毒する。これがなくなったら消毒のためにわざわざ買うのかもしれない。
砂糖に特にこだわりはない。氷砂糖は高いから買ったのは最初の年だけだった。上白糖でも三温糖でも、その時に安く手に入るものでいい。うっかり足らなさそうであれば蜂蜜も使う。梅の重さ以外は量りもしないから毎年ちょっとずつ味は違う。
酒はブランデーと決めていて、ホワイトリカーでは作らない。けどそれも720mlで800円くらいの適度なもの。それ以上高いのはそもそもブランデーとして楽しめばよいのだ。
物さえ揃えばあとはそれぞれ瓶に詰めるだけ、気が向いたらたまに揺する。それだけで半年後にはうっとりとするほど芳醇な楽しみになるのだから、やめられないわけだ。