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何かを描く人 Chapter 2 (1,030字ほど)
書くこともそうだし、描くこともそうだ。もう制限したくない。我慢したくない。誰も我慢しろとは言ってない。自分で我慢しているんだ。だから、もう表出していく。だって、そこにあるのだから。ないことにはできないのだから。隠さなくてもいい。そのままに。あるがままに。
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10月30日
明日は金曜日だ、と当たり前のことを言葉にしてみる。なんだかホッとする。今日は残業を覚悟していたが、決裁処理がスムーズに進んで、ほぼ定時で職場を出ることができた。電車に揺られている今は、コーヒー休憩したい気分。
ある場所で一緒になった人の感じをイメージしてスケッチブックに描く。思い浮かんだ色合と断片を色鉛筆でなぞっていく。入り込む自意識。あることがある。実験、実験。
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11月3日
A6サイズのスケッチブック開いて、色鉛筆で線を引いて、次に色をつけて、また線を引いて、それに色をつけて、違う線を引いてみたり、違う色をつけてみたり、あとはそれを繰り返して、たどり着く場所はよくわからないけど、こういう感じかな、というところで終了。
1日で終わらない時は、次の日も描いて、それで終わらなければ、その次の日も描いて、平日は夜しか時間がないので、仕事から帰って描くけど、没頭している時間は何かの衝動を感じているから、いのちの時間を過ごしているのだと思う。
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11月6日
A6サイズのスケッチブックを開いて、感じたことをクレヨンで描き始める。小さな画用紙に赤色、青色、緑色で線を描く。クレヨンを強く塗りつけるようにして埋めていく。幼児性爆発だ。画用紙の上なら爆発し放題。開放感がある。
クレヨンの絵を描き終わってから、次のページ開いて色鉛筆で描き始める。強く線が引ける。これクレヨン効果かもしれない。綺麗に描かなくちゃ、が表に出てこない感じ。強い線は好みだから、戻ってきたみたいでうれしい。
ある場を想って色鉛筆で描いた絵。互いの景色を交換してるのか。飛んでるように見えるのは鳥かな。緑色の線は、よくわからない。感じるままに。
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ヘッダーの写真は、古い一眼デジカメで撮った写真。グラスに入った水出しコーヒーと、お皿に載った洋梨のタルト。美味しかった、ということばが残っている。味はどんなだったか。なんとなく、洋梨の感じを思い出してみる。意外と、しゃりしゃり、していたんだった。