集団指導の学習塾へ通うメリット

 現在の日本は少子化社会と呼ばれ、子どもの数が減っており、2022年の出生数は統計開始後、初めて80万人を下回ったことがニュースでも話題になりました。しかし、街を見渡すと、至るところで学習塾を目にします。実際、子どもにかける教育費は以前よりも増えているため、少子化の現代でも学習塾は需要があります。講師と場所さえ確保できれば、特に資格がなくても、学習塾を運営することができるため、参入がしやすいことも学習塾が多く存在する理由の1つです。勉強に関する教育サービスを大きく分類すると、集団指導の学習塾・個別指導の学習塾・家庭教師、この3つがあります。今回は集団指導の学習塾のメリットを紹介します。

①指導力がある

 集団指導とは講師1人でたくさんの生徒さんへの一斉授業を行うこと、学校の授業のようなかたちをイメージしてもらえれば、分かりやすいと思います。集団指導の学習塾=成績がなかなか上がらない印象を持っている人もいるかと思います。確かにお子さんの学力やニーズに合わない塾に通えば、成績は上がりにくいです。お子さんの学力より遥かにレベルが高い授業、逆に内容が簡単な授業を実施している塾に通うと、成績アップが上がらないケースが多いです。しかし、集団指導の学習塾の講師の指導力は高いです。私は以前、集団指導の学習塾・個別指導の学習塾・家庭教師の全ての事業を運営する会社に勤めていました。もちろん、講師全員がそうというわけではありませんが、集団指導の学習塾が最も講師のスキルアップに力を入れており、実際、レベルが高かったです。逆に個別指導の学習塾や家庭教師は講師個人のスキルに依存している部分があり、集団指導の学習塾に比べると、正直、当たり外れが大きいです。お子さんのレベルにマッチする学習塾を選べば、成績が上がる可能性は十分にあります。

②授業1回あたりのコストが安い

 学習塾にもよりますが、個別指導の学習塾(先生1人が生徒2人を指導することを想定)は1回の授業で4000円以上の授業料を徴収しなければ、利益を生み出すことは難しいです。個別指導の学習塾の月謝は週1回の通塾でも15000円以上は掛かると思ってください。しかし、集団指導の学習塾であれば、授業1回あたりの授業料を4000円以内に抑えても十分に利益を出せるため、個別指導の学習塾に比べると、授業料が安いケースが多いです。

③入試情報・各学校の定期テストなどの情報が豊富

 集団指導の学習塾全てがそうではありませんが、個別指導の学習塾に比べると、その地域の入試事情・各学校の定期テスト事情に詳しいのが集団指導の学習塾の特徴です。個別指導の学習塾は新規で開校する教室や講師の入れ替わりが多いため、この点は集団指導の学習塾のほうが強いケースが多いです。

○集団指導の学習塾はこんなお子さんにおすすめ

①勉強を頑張っている他の生徒さんを見て、「自分も頑張ろう」と思える前向きなお子さん。

②学力に不安があるお子さんよりはある程度の学力があり、更なるレベルアップを考えているお子さん。

③入試情報や学校のテスト情報を求めているお子さん。

○その他の見るべきポイント

①これは集団指導の学習塾に限った話ではありませんが、掃除や整理整頓がされているかは大切なポイントです。建物自体がきれいかどうか、新しいかどうかではなく、塾の前の道路が定期的に掃除されているか、自由に取ることができるチラシがマメにきれいなものに差し替えられているか、机などの生徒さんが手に触れる箇所が清潔に保てているかどうかなどは大切だと思います。逆にこれらができていない塾は人手不足で余裕がなかったり、生徒への気配りができていない可能性があります。

②講師と生徒さんとの関係性についての約束事は入会する前に確認することをおすすめします。講師と生徒さんが連絡先を交換すること、塾外で個人的にやり取りすることを禁止している塾も多いのですが、講師と生徒さんの塾外でのやりとりを認めている塾もあります。生徒さんの成績アップのため、前向きな意図を持っている教室ももちろんあるでしょう。しかし、生徒さんを守ることを考えれば、これは禁止するべきだと思います。学習塾の講師になるのに資格は特に必要ありません。そのため、生徒さんとの恋愛を期待して講師になる人も正直います。勉強のことで相談があれば、塾内で済ませることができるはずですので、生徒さんを守る仕組みが作られているかどうかは大切な点だと思います。

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