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Webライターとして納期は必ず守ります(えせエッセイNo.14)

父は生前、よく口にしていた。

安物買いの銭失いYasumono-gai-no Zeni-ushinai


価格の安い物を購入すると、買ったときは得をした気分になれるが、そのうち後悔することになると。安くて高品質の商品など無いという。父は貧乏だったが、安易に価格の安い商品を購入することは無かった。

そんな父は、ラジオショッピングを愛用していた。私が成人したときに買ってもらった「実印・銀行印・認印」の3点セットは、30年以上が経った今でも大切に使用している。


実印を使用したのは家を建てたときの1回だけかもしれないが。

印鑑は、たしか3点セットで1万円だったと記憶している。当時としては、安かったのだろう。また、見えないラジオだからこそ、高品質の商品を取り扱っていたのかもしれない。

材質は恐らく黒檀こくたんだ。黒く光る判子の鈍い光が、重要な書類に押す瞬間の緊張を倍増させる。

「判子を押すときは慎重に判断しろよ」

そんな父の思いが伝わってくる気がした。父は買い物に失敗しなかったようだ。

一方、私はよく安物買いの銭失いをしてしまう。ちなみに、高い物を買っても失敗してしまうこともある。60万円騙されたこともあった。残念ながら、体の芯から銭失い体質なのだ。

父と私は本当に同じ遺伝子なのだろうかと疑ってしまうが、似ているところもある。職人気質だった父は品質だけでなく時間にも厳しい人だった。私も時間には正確な方だ。


Webライターに求める条件は「納期を守る」


Webライター界隈ではよく話題にのぼる。Webライターだけでなく、フリーランス全般、いや社会人として当たり前のことではないだろうか。世の中には、当たり前のことができない人が驚くほど多いらしい。

私は時間には正確な方なので、納期を守らなかったことは無い……と、思う。たぶん。無かったような気がする。納期の無い仕事が多いこともあるが、覚えているのはあのときの一度だけ……

「明日の15時までに記事を修正して提出してください」


さすがにキレた。
仏の心The Buddha's Heartを持つと言われるほど温厚な私が……だ。

はぁ!?明日の15時だと???


はっきりとは覚えていないが、連絡があったのは午後の話だ。その日の夜は予定(たしか剣道の指導)があった。しかも翌日は17時まで会社だ。どう考えても無理だろう。

翌日はいつも通り朝8時出勤なのに、朝方まで労力を費やすほどの魅力を感じる仕事でもなかった。無理は禁物である。

しかも、提出してから何日間も放置しておきながら、「明日の15時まで」などとよく言えたものだと。仏の顔は三度も耐えられずに限界を迎えた。いったい、何様のつもりなのだと。

何様?
まさか、神様?


エネルが出てきたときは本当に神だと思いましたよね?

まさに

God vsversus Buddha


の構図である。

私は苛立ちを隠した仏の笑顔Buddha's Smileで「できません」とだけchatworkにコメントし、すべての仕事から身を引いた。ドラゴンボールおつとしての映画化を強く望む。

ちなみに、記事は7,000文字以上を書いて提出したが、報酬としての支払いはなかった。別にどうこう言うつもりはないが、その後のやり取りをずっと遠巻きに見ていたところ

「早く手を引いといてよかったわ」

と思えた。それほど、酷い案件だったのだ。同じように、chatworkから退席するライターを数名見かけた。

納期を守るのは当然だ。ただし、例外を除く。

私は時間に正確なのだ。納期同様、人との待ち合わせにも遅れたことが無い。ただし、方向音痴のため、知らない土地で1時間以上迷うことは何度かあった。

これも例外。1時間以上の余裕を持って早めに出かけているので許してほしい。Google Mapとカーナビの両方に騙されたら、もうお手上げ状態だ。



先日、社内でちょっとした集まりがあった。会場となった会議室は、私の席から50歩ほどの距離。3分前に席を立てば余裕だろう。それでも早過ぎるくらいだ。

「お早い到着で!もうちょっと仕事しとけよ!」

などと小言を言われるのも困るので、ちょうどよい時間を見計らって行かなければならない。それが、3分前だ。


ちなみに、居室内に壁掛け時計があるが、視力があまりよくないので見えない。だから、私は自分用にデジタル時計を購入し、パソコンモニターの下に置いている。よく見えるように、文字が大きく光り輝くデジタル時計だ。

自慢の「ミラーデジタル時計」は人気があり、一時期は入手困難と言われていた。スタイリッシュでオフィスでも映えること間違いなしの商品だ。

購入から2年ほどが経過し、デジタル表示のLEDが薄くなってきたように感じていたが、大きな問題は感じていない。あんな大きなデジタル表示を見間違えることなどあり得ないからだ。

私はモニター下の時計を見て、予定通り3分前に席を立った。


ガチャ。
会議室のドアを開けた瞬間の、この違和感は何なのか……


4分遅刻……


あれ?

遅刻だった。
しかも、4分も。

なぜ?


パソコンモニターの下に置いているDAISOの「ミラーデジタル時計」。美しいデジタル表示の発光は徐々に薄れ、見辛くなってきていたことは確かだった。

時間も少しずつ遅れてきていたことには気づいていた。気づいていたのに……

まさか7分も遅れてるとは思わなかった。


昨日、時計を買ってきた。
深く考えずに買ってきたのだが、電波時計だった。
これで、もう遅刻することはないだろう。


上が新たに購入した電波時計、下がDAISOで購入したデジタル時計

上記の写真は合成ではないので、同じ時刻である。〇△密室殺人事件のようなトリックはまったく使用していない。いや、逆にアリバイ工作に使えるだろうか。

  • 電波時計:8時46分

  • ミラーデジタル時計:8時39分

前述のとおり、DAISOのミラーデジタル時計は7分も遅れている。しかも、発光が弱く、写真では正確な時刻すら読み取れない。


DAISOの商品がすべて悪いとは言わないが……

安物買いの銭失いYasumono-gai-no Zeni-ushinai


ときに銭だけでなく、信頼や信用も失うことになるので注意すべし。最初から電波時計を買っておけばと悔やまれる。


納期は守るWebライターです。お仕事のご依頼をお待ちしております。

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