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最期のねがい
大腸CT検査を受けたことがある。
わたしは、いとこを大腸がんで亡くした。
そのいとこと最後に話した時、
「行くように」と勧められていた。
いとこについてはここから ↓
それまで、何もしていなかったわけではない。
健康診断にセットで付いてくる、
便潜血検査というやつ、
いわゆるフツーの検査を年1でしていた。
出血の有無を確認できるから、
これも、それなりの精度は期待できるらしい。
でも、より精密に、より広範囲にとなると、
大腸CT検査がいいのだと言う。
便潜血検査とは異なり、前準備が必要。
検査の前日から食事を調整し、下剤と造影剤を服用する。
でも、まったく大変ではない。
食事はレンチンか湯煎のものが渡されるし、
下剤もバリウムも少量。
必死に飲む、というようなことは無かった。
内視鏡の検査は2Lの下剤を飲む……とかって聞いていたから、
CTだとかなり楽だなーと感じた。
そして当日。
病院へ行くと、大腸に炭酸ガスを注入された。
お腹がどんどん膨らむ不思議な感覚を経て、撮影。
撮影時間は10分くらい。
あっという間に終わった。
後日、撮影された映像を見ながらの説明があった。
あまりにも鮮明な映像でびっくり。
それに、大腸以外、
肝臓や膵臓、子宮、卵巣などの映像も得られて、
それら箇所の診断も受けられ、ちょっとお得な感じ。
結果、何とも無かった。
とてもきれいな大腸ですと、褒めてもらった。
あと、人に比べて大腸が短いことも分かった。
なるほど、だから便秘知らずなのか。納得。
いろいろ終えて、
検査を勧めてくれたいとこの墓前に報告。
大丈夫だったよ、と。
とても簡単だった。
またやろう。
そう思うきっかけをくれたことにも感謝した。
いとこの遺志を果たし、継ぐ。
気持ちをありがたく抱え、過ごしていきたい。