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情緒を鍛えてみる

 岡潔という人を知っていますか?

 テレビドラマにもなりました。

 『天才を育てた女房』としてドラマ化もされました。岡潔は関西が生んだ数学の天才です。その方が著書の中で、直感を鍛えるために大切だと説いたのが、情緒である。著書の『春宵十話』に書かれている。

 日本人は古来より、この情緒を大切にしてきた。情緒を鍛えるために花鳥風月を大切にし、自然と触れ合うことで感じる四季の変化が、日本人の情緒を鍛えてきた。

 しかしながら現代では、西洋化がすすみ、この、情緒を鍛える場が失われてきた。高度経済成長期の最中に、この危惧を表していたのだ。

 私もこのことに痛感する。

 西洋的と思われる合理的であることをよしとし、その合理的思想のもと、大事にしてきた情緒をないがしろにしてきた。

 合理化がいつしか、IT化となり、『ひとの気持ちってそんなに大切?』っていう空気感を作成していった。その結果、うつ状態の人たちが多くあらわれる社会になっている。

 直感を鍛えるために、情緒をはぐくむ。きれいな花を見たときに、ただ花ととらえるのではなく、ただの花以上のこころの揺れに気づいていくことこそ、そこに大切なことがあるのである。

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