【ゲーム感想】グノーシア
積んでたグノーシアをやっとクリア。プレイ時間は20時間以上(My Nintendoアプリ情報)
以降の内容はネタバレを含みます。
とっても良いプレイ体験だった。プレイ時間は20時間程度だけど、満足度はそれを大きく超える。この感覚はReturn of the Obra Dinn以来。
ゲームシステムもよくできているし、ストーリーもよく練られており、キャラクターも立ってる。絵は若干クセがあるけど、これは好みの範囲。
もともと昔チャット人狼をやったことがあって、それ以来、人狼系のゲームには興味があった。それで目をつけて積んでたのを、やっとプレイ&クリアできた。
人狼系として着目したので、ストーリー面は別に気にしてなかった。人狼のシステムをうまくSFで表現したなー、という程度。
それが、ゲームを進めるにつれて変わってきた。宇宙船に乗り合わせた、出自の様々な15人。ループものなので、それぞれの関係性が進展するわけでもない。しかし、ループを何十回と繰り返すうち、乗員の意外な一面を見ることができる。その情報に紛れて、真相に迫っていく……。もともとSF小説は好きなのもあって、とても楽しめた。
人狼ゲームとしては、不満もあるもののよくできている。
個人的に人狼の醍醐味は、グレーな人物をどう扱うか、状況と村の空気に合わせつつ、場をコントロールすること、またコントロールしている人物をアシストすることだと思う。グノーシアでは個人に対して「疑う」「かばう」というアクションで、釣り誘導ができる。しかし、その根拠を提示することはできない。白確や黒確も出せるが、その根拠を提示できないし、システム上間違いなく確定したときにしか実行できないので、視点漏れで間違った確定出しをして人外バレすることもない。
まあ、そこまでやると複雑になりすぎるし、テンポも悪くなるだろうから、ゲームとしてちょうど良いところだと思う。理詰めで楽しみたかったので、直感は上げずにロジックやカリスマのステータス重視で進めた。
予想以上だったのがストーリー。最初は「なにこいつ」としか思えなかったラキオやSQ。エンディングを迎える頃には、かけがえのない仲間になっていた。ラキオの頼もしいことよ。
何よりもセツ。性別は「汎」であり男でも女でもない。それが、主人公にとって、恋人でもなく、ただの仲間でもない、それ以上のパートナーとなっていた。
そこからのラスト(トゥルーエンド)。見事に伏線を回収し、ハッピーエンドへ。
人狼ゲームとしても、ストーリーを楽しむゲームとしても、ダブルでおいしい。これでこの価格は値打ちがある。