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ワイン【詩作⑩】

これは安酒 確実に分かる 安い あくまで わざとらしい味

スーパーにでも売ってそうだ 雑に陳列棚に放ってそうだ

でも

私は好きだ 

ワインに求められる 高級感 透明感

そんなものは私にはいらない 

濃硫酸みたいに喉が焼け付きそうになる味

でも好きだ そこに丸さがある

私が愛する酒はそんな高尚なものじゃない

「ルージュ」という言葉の意味が指すような

パンチの利いた、かつメリハリのあるような

堅苦しい酒ではない

ダメな酒だ どっちかと言ったら

いらないよ こんなの なんて他人に言われてた事も聞いた

好きなんだ

キレイな一点物のワインなんかより

そこらへんにある安酒を私は

愛している

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