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フィンランドの児童相談員が教える、興奮状態の相手を落ち着かせる行動

フィンランド語で仕事しているんですか?
とよく聞かれますが、
メインはフィンランド語で仕事をしています
英語ができる家庭とは英語でも話しますが、
基本は必要時は通訳さんを頼みます

ここで1つ自慢すると、
私は共通の言葉が無くても人と仲良くなれます
児童相談員として働いている私の強みです

実は私はフィンランド語でも対話は得意です
現場ではリストカットした子を落ち着かせたり
出て行きたいと喚く子をなだめたり
ハイになっている子に戻って来てもらったり
会話だけではなく、
呼吸法や運動したりマッサージしたりもしますが
とりあえず会話からまず始めます

そんな私の見出した相手を苛つかさせない対話の必殺技をみなさんに紹介したいと思います

相手をこれ以上の興奮状態に持っていかないことに全力を出します
下手に落ち着かせようとすると、
逆上したり、へそを曲げて
絶対に大人の言う通りになんてなってやらないと意固地になることが多いです

もし、出だしでくじいてしまったら
1つは"あなたと分かり合いたいと思って色々したけれど、全部逆効果になってしまったようだね。じゃあ、時間をおいてみよう。10分後にまた来るから、その時にどうしたいかまた聞くね。"といい、その場を離れます。
自傷行為などの危険性がある場合は全く何をしているか分からないのは心配なので、ドアを開けたままにしてドアの外から観察したりします

2つ目は人を変えます
自分で最後までやり抜きたいと思ってしまいがちですが、思い切って手を離し他のスタッフに話してもらうようにします。
顔と声が変われば、気持ちが切り替えれることもありそのまま落ち着く場合もあります

よーーーく観察

あなたの落ち着かせたいその子はわざとしていますか、それとも本当に興奮状態になってしまっているかを見極めます

わざとの場合は、厳しい態度で挑みます
ここまでが許されている境界線でそれ以上はやってはいけない、理由も同時に説明します。
脅してきたり、暴言を吐いても態度は一切変えません。そして "要求があるなら話しは聞くし、交渉にも応じる。でもあなたがその態度を続けるなら、私に対してのリスペクトがないと判断してあなたのこともリスペクトしない。これをあなたに言うのは本当に残念だ、あなたは真っ当な方法が何か知っているにも関わらずバカなことをする方を自分で選んでいる。" ここで突っかかってこれば対話が始めれます。ここからはひたすら忍耐力です

本当に興奮状態になってしまっってる場合

まず刺激になっているものを全て排除します。
二人っきりになり、出来る限り落ち着いた話し方で、狭い空間に移ります。
そこでまず飲み物を飲むという行為をさせます。
飲み物をただ淹れてあげるのではなく、
自分のする行動を全て口に出して言います
"コップを取るね"
"オレンジジュースをいれるね"

何かを言ってきたら、
止まって話を聞きます
例えば、"·····自分でやりたい"
すると、冷蔵庫を開けて好きなものを取るように言います。ふざけ始めたら、ドアを一度閉めます
そして、私が取るかあなたが取るかと聞きます
ふざけるなら私が取るの選択しかないと伝えます
自分で出来ると言うと、もう一度開けます

そこから徐々に普通に戻していきます。

他にも方法はたくさんありますが、私はこの方法をよく使っています。

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Chisato

 


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