マネジメントとは?古今東西多種多様

マネジメントを日々しながら、一体マネジメントとは、何なのだろう、と、問いが付きません。

それぐらいとらえどころがないもののように思いますが、追求しがいのあるものでもあります。

私が最近読んだ本で出会った、マネジメントの定義のようなものを、ひたすら引用してみます。

最も古典的で市民権を得ているマネジメント像。

Koontz, H. And O’Donnell, C. (1955) Principles of Management: An Analysis of Managerial Functions. McGraw-Hill Book Co., Inc.

他者を通じて、事を成し遂げる(Getting things done through others)

最近出版された残業に関しての本ですが、残業を減らしていくためのポイントとして、良いマネジメントと悪いマネジメントの間にあった差が下記のようにまとめられていました。

"残業学~明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?~ (光文社新書)"(中原 淳, パーソル総合研究所 著)
http://a.co/0lrGBwF

絶望のマネジメントと希望のマネジメントの相互のマネジメント行動を比べると、いくつかの傾向が見えてきました。
〜中略〜
① ジャッジ力……不確実な状況でも一貫した軸を持って迅速に状況判断・指示する能力
② グリップ力……現場の状況や進捗を把握する能力
③ チーム・アップ力……オープンで風通し良く、活発にコミュニケーションをする能力

こちらは少しマッチョな匂いがする森岡さんの本より。言葉はきつめですが、環境、仕組み側に働きかけていくことこそマネジメント。と、納得。

"マーケティングとは「組織革命」である。"(森岡 毅 著)
http://a.co/gzpX9JZ

組織マネジメント機能〟とは何か? これは「人」と「人をより生産的に働かせるための仕組み」を常に最適化していく一連の機能です。

マネージャーが最も気にするべき具体的ポイントとして、やりがいある仕事が小さく進捗すること、と、実践的アドバイス。

"マネジャーの最も大切な仕事――95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力"(テレサ・アマビール, スティーブン・クレイマー, 中竹竜二, 樋口武志 著)
http://a.co/1mdEoeA

マネジャーにとって最も大切なのは、「チームや部下にとってやりがいのある仕事が、毎日少しでも進捗するよう支援する」ことだと。


個人的に一番好きなマネジメント定義。すごくポジティブだから。

"「人生のジレンマ」を克服するために プロフェッショナル人生論 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文"(クレイトン・M・クリステンセン, DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 著)
http://a.co/67u5Yhl

マネメントとは、正しく実践すれば、最も尊い仕事の一つである。人が学び、成長し、責任を担い、成果を認められ、チームの成功に貢献することを、これほど多くのやり方で手助けできる仕事はほかにはない。

マネジメントというよりリーダーシップについて書いている本です。「何もしない」

"最高のリーダーは何もしない"(藤沢 久美 著)
http://a.co/bXjnbor

リーダーの最も大切な仕事は、ビジョンをつくり、それをメンバーに浸透させることなのです。

私がとても影響を受けている著者による解釈。「これから」のマネジメント像。

"管理ゼロで成果はあがる~「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう"(倉貫 義人 著)
http://a.co/exXA7cC

自己組織化されたチームには、管理だけをしている人はいません。管理業務は本質的には価値を生んでいるわけではないし、成果を出すためのマネジメントはスキルとして全員が身につけています。そう、これからは、マネジメントとは職種ではなくスキルのことになっていくのです。プログラミング+マネジメントや、ライティング+マネジメントといった形で、それぞれ専門性を持った人にとっての必須スキルとなるでしょう。創造性が求められる仕事では、マネジメントを身につけることでより大きな成果を出せるようになり

最後は大御所ドラッカー。組織の定義からブレークダウンしての説明で、最も包括的かもしれないです。

ドラッカー マネジメントhttp://www.iot.ac.jp/manu/ueda/column/030920.html

「企業をはじめとするあらゆる組織が社会の機関である。組織が存在するのは、組織のためではない。自らの機能を果たすことによって、社会、コミュニティ、個人のニーズを満たすためである。組織は目的ではなく、手段である」(『エッセンシャル版マネジメント』)
 ここにいう組織とは、企業、政府機関、非営利組織など、特定の目的を持つ人間集団を指す。これらは、家族、親族、地域共同体など、絆そのものに価値を持つ人間集団と異なり、目的は組織の外にある。組織の外である社会に対し価値ある成果をもたらすがゆえに、社会の資源を委ねられているにすぎない。
 その組織を動かすものがマネジメントである。ドラッカーはマネジメントには、組織を社会に貢献させるうえで、基本とすべき次の三つの役割があるという。
 第一に自らの組織に特有の使命を果たすことである。
 第二に仕事を通じて働く人を生かすことである。現代社会においては、組織が、生計の源、社会的な地位、コミュニティとの絆、自己実現を手にする手段である。
 第三に自らの組織が社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題の解決に貢献することである。

以上、他にもたくさんありそうですが、また溜まってきたらアップデートか新しい記事として紹介してみます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?