リスキル講座は誰が受講すべき?「昭和おじさま」と「若手」の理想の関係性について
皆様の職場で、若い世代のメンバーと、職歴の長い方との間での分かり合えなさを感じることはないですか。
私はよく経歴の長い方が、若い世代の方へ教育をしている現場を目撃すると心がざわざわすることがあります。
その心のざわざわについて考えてみたことと、先日、お客様と商談をさせて頂く中で感じたことを執筆したいと思います。
ワークスアイディ キャンスタ編集部 ぐっちゃんです😎
この記事では表現を分かりやすくするため、「昭和おじさま」と「若手」と表現することにします。
まず前提として、昭和おじさまに対しても若手に対しても敬意を持っていることをお伝えしておきたいです。
昭和おじさまはこれまで様々な経験をもって、それが評価され、現在のポジションに配置されていることは素晴らしいことだと思っています。
何より昭和の頃のお話は、私がこれから経験することはできない話ばかりなので、大好物です。
マネジメントにも変化が必要
さて、私が目撃した現場というと、営業職である若手が上司である昭和おじさまへ、自身の活動の振り返りを実施するというシーンです。
活動内容を日々報告する日報とや週報とは別に、面談を実施して若手が感じていること、活動する中で感じる課題、反省点などを共有する場です。
この時に私の心をざわざわつかせるワードが、何かを決めつける言葉です。
~は○○するべきだ。
なぜ○○をしないのか。
○○しないほうが良い。
さらに、この後続くのは自慢話です。
○○をすればうまくいった。
○○の時に俺は○○して解決させたんだ。
会社で○○で1番になった。
もちろん、過去の昭和おじさまの実績は素晴らしい取り組みだったでしょう。ただ、私が思うのは過去の成功体験を同じように模倣しても、若手の成功に繋がるとは限らないということです。
いつの時代も共通して大事なことはたくさんあると思いますが、どんなアプローチ方法で課題を改善するか、問題を解決するかという手段は、時代の変化・経過と共に変わっているということです。
例えば、営業の新規アポを取りたい。という課題に対して、20年前であれば自分の足でご自宅のチャイムを鳴らし、身だしなみを整え笑顔で挨拶して、なんとか信用を獲得していました。
イベントでチラシを印刷し、通りかかる人に1枚1枚手渡しで伝えていました。
○○エリアは、XX時に回るといいぞ。
とにかく足を運んで訪問するんだ。
なんてアドバイスを受けても、若手はどうでしょう。
そんな時に若手から、会社のアカウントを作成してTikTokで配信して、新規顧客の動線をつくるのはどうですか?と提案されたとします。
あなたならどうしますか??
そんなこと考える暇があったら、自宅1件でも多く訪問してこい!と指導しますか?おもしろそうだな、やってみよう!と言いますか?
理想とする関係性
これは極端な例え話でしたが、実際に新しいツールを導入し活用することや、デジタルデータを活かした事業に変革させること、問題の解決方法もこれまでの成功体験は、時代の変化により再現性はありません。
チャレンジしてみたことの先に、どんな結果が待っているのかは
進んでみた人だけが知ることができます。
そんな時代だからこそ、マネジメントも変化が必要なのではないかと感じた体験です。
昭和おじさまと若手、という会社の上司部下の関係でなくても、
親子関係にも言えると思います。
テクノロジーによって、今後10〜20年の間で約半数の仕事が消える可能性があるともいわれている中で、親の経験した、そのルートを辿っても、同じ未来は訪れません。
だから、自分の知っていること、経験したことのある範囲で、アドバイスをするようなマネジメントはもう限界ではないかと感じました。
理想とする関係性は、伴走型です。
監督と選手のように指示を出すのではなく、上下の関係性でもなく、応援席から応援するのでもなくて、一緒に走っていく中で今だ!という時に冷静なアドバイスを出す存在であってほしい。
分かり合えなさを活かす
昭和おじさまは、経歴が長ければ、組織を動かす人脈や、環境を整えること、予算を集めてくること、外部の会社へ協力を求めたりして、メンバーを集めて体制をつくることができます。
若手は、新しい技術やツールを習得するスピードが速くて前向きです。
これは若いからこそ、分からない未来を進んでみたいと思うハードルは低いでしょう。
そんな生きてきた時代が違うことによる価値観の違いを理解し合ったうえで、お互いに得意なことを活かし合えるような関係性の構築こそが、不確実性の時代には重要だと考えます。
先日、お客様に弊社で提供している「データサイエンティスト養成講座」のご紹介をした際に、どんな人が受講するべきですか?とご質問を頂きました。
経済産業省で、第四次産業革命スキル習得講座の認定頂けたこともあり、ご紹介の機会が多いのですが、社内の誰に受講させるべきか。という質問を頂きます。
講座内容が魅力的で今後必要となるスキルであることは明確ですが、受講できる人数にも限りがあるため、どんな人材に受講してもらうことが望ましいのか、イメージが湧きにくいとのことです。
その際に私は、「昭和おじさま」と「若手」どちらも受講頂くのが理想だと思っています。
講座の内容には、実際のデータを用いて分析ツールに触れることもあるため、データサイエンティストになってほしい人材となると若手が適任ですが、昭和おじさまにもどんな方法でどんなことができるのかということは理解する必要があると思っています。
それを知ることで、どんな環境(人、物、金、情報、時間)を調達する必要があるのかが想像できるため、目的とする場所へ進む準備ができます。
技術だけ身に着けても活かす場面がなければ、宝の持ち腐れですし、これまでの成功事例をどれだけ伝授しても、今後同じように成功することはないでしょう。
この記事ではチグハグな関係を分かりやすくするために、「昭和おじさま」と「若手」という表現にしましたが、同じチームメンバー内でも、これまで生きてきた経験の中で形成された価値観や考え方は様々です。
持っている特徴や強みも違います。
デジタルデータを活用した事業展開を目的とした企業様、社内の既存データを分析し事業に活かしたい方がいましたら、あらゆる立場のメンバーから人選し、リスキル講座のお申込みをお待ちしております★
ワークスアイディは「働くをデザインする。」をコンセプトとして、
これからもお客様の「変化と体験」を創出し、ビジョンを描くシナリオプランニング構想でお客様と共創して参ります。