技術的問題と適応課題の切り分けをしないと組織状態は良くならない
はじめに(いつも書いてること)
このnoteでは、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに文章を書いています。
※「ラクする」というのは、「心身に苦痛などがなく快く安らかに過ごす」という意味で使っている言葉であり、シンプルに「サボる」という意味ではありません。
今回の内容
個人のラクを追求する上で、『他者と働く』という本は、非常に重要な本だと思っています。
なので、そこに書かれていることを、少しだけ紹介するnoteを書いていきます。
『他者と働く』に書かれている『技術的問題』と『適応課題』について。
この2つを捉えながら組織と向き合っていかないと、うまく組織を整えられないと感じています。
技術的問題と適応課題について。
組織開発をメインの役割としていた時、日々変化する組織状況について、とても頭を悩ませていました。
個人的には良い悩みだと思っていましたが、なかなか厄介な悩みだという見方もしていました。
そこで立ち返ったのが、『他者と働く』でした。
『技術的問題』と『適応課題』に分けて考えていくと、やるべきことが浮き彫りになるのかもしれないと思って、改めて読んでみたんです。
結果的に、「やっぱりこれだな」という感覚を掴めました。
『技術的問題』と『適応課題』については、この記事に非常にわかりやすくまとめられていました。
ぜひ読んでいただきたい。
以下の具体的な事例が、とてもわかりやすかった。
事例①:ナレッジの課題感に隠れていた「自己認識力」(Aさん)
自身が抱える問題を、自分だけで完結させるのではなくて、周りを巻き込んで解決していこうと視点が変わっています。
働いていると感じることですが、1人で完結する問題なんていうのはそこまで大きな問題ではなく、誰かとの関係性の中で生まれる問題や課題こそボトルネックになっていることが多いです。
上述されている内容でもありますが、本当は『適応課題』と向き合わないといけないのに、『技術的問題』として処理されようとすると、本質的な解決に至りません。
これは本当に危険なこと。
問題提起する人や、課題設定をするタイミングで「適応課題かもしれない」という投げ掛けをしなければいけません。
そして、マネージャーやリーダーがこの視点を持っていないと、部下が「適応課題に目を向けませんか?」と言っても潰されてしまう可能性すらある(部下の声がどれだけ通るかによりますが)。
マネージャーとかリーダーの研修で『技術的問題』と『適応課題』を扱うことって、とても大切かもしれない・・・そう思うようになりました。
『鶏と卵の話』と一緒で、どっちが先かという話ではなく、どっちも大切なんだと思うんです。
「技術的問題だけでなく適応課題も解決しないと」という視点が少しでもあれば、「働く人同士の関係性」に目が行き、「対話の必要性・重要性」に気づくはず。
「働くのは機械じゃなくて人間である」ということを肝に銘じて、『働く』を捉えないといけない。
これって技術的問題かな?
それとも適応課題かな?
組織の中で、チームの中で、個人としても、この問いを立て続けていきましょう。
悲惨なのは、上述したように、適応課題なのに技術的問題だと捉えて扱うこと。
解決策が全く異なりますし、型にハマったやり方で解決しようとするのが技術的問題なので、関係性の中で生まれる適応課題には合わない解決策ですよね。
クライアント様の課題解決も一緒かなと思ったんです。
「こういう問題や課題があるから、こういう解決策がある」って決め打ちで関わっていることが多い気がします。
でも、人と人との関係性の中で生まれる適応課題を抱えているクライアント様が多いのかもしれないと思った時に、解決策の提案が変わってくるなと思ったんです。
技術的問題と捉えるか、適応課題として捉えるか。
それは、個人としてのスタンスもあるかもしれませんが、組織としての文化やポリシーが浸透しているかというのも重要になってきます。
技術的問題だと捉えてしまうと、解決策の型をはめ込もうとして、対話を生むことなくトップダウンで終了することもある。
一方で、適応課題だと判断すれば、そこに対話が生まれます。
人によって判断は異なると思いますし、何の土俵に立って「それは問題だ、課題だ」と言ってるかによるので、「これは技術的問題だ」とか「これは適応課題だ」という判断は、その事象の詳細を知ることなく一概に決めることできません。
一般常識として「それは問題だ、課題だ」と判断するのではなく(「そもそも一般常識ってなに?」という広い話になってしまうから)、「うちの会社ではこういうことを大切にしているから、これは問題です、課題があります」という話になることが、組織としては健全なんだと思います。
何を良しとして、何を良しとしないか。
組織の文化に立ち返り、そういう議論が生まれていけば、組織としていろんなことが良い方向に向かっていくはず。
感謝
今回も、読んでいただきありがとうございました。
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