見出し画像

溢れる情報洪水の中で、どう毎日を過ごすのか。

小さい頃を思い出してみる。何かを知るためには、テレビでみるか、図書館にいくか、美術館や博物館にいくか、知り合いに教えてもらうか。

これぐらいしか方法がなかった。何度も見れる、何度も聴ける、なんてことは、カセットテープに録音したラジオや音楽くらいだった。

だから、何度も興味を持った本を読んでみたり、気になることは、自分なりに考えてから、推測してから本を借りたりした。

情報を自分のフィルターに通して、考えてた。いや、正確に言うと、そうでもしないと、自分の中で消化することはできなかった。そうすると、人に自分の言葉で説明することもできた。

社会人になって、ネット社会のど真ん中で生きていると、考えなくても、たくさんの情報に触れられるようになった。これはすごいことだと思った。

今までは時間をかけて探していた情報が片手の中から、夥しい情報が出てくる。脳みそが満杯になって、どんどん処理できなくなる。

気がついたら、なんとなくみているだけ。なんとなくわかったような気になっているけれど、人に説明できないことはザラにある。

自分で消化していた頃には、感じていなかったことが、日々起きている。情報の洪水に自分は溺れている。最近スマホをいじるたびに、こんなことを思うようになった。

これからの時代は、今まで以上に、情報を判断、取捨選別する能力が求められる。洪水の中でもきちんと泳げるように、自分の船をしっかり整備して、行きたい方向に、自分のレーダーを合わせて、荒れ狂う海原を進んでいく。

スマホをベッドに置いて、外を散歩したら、そんな想いが心に浮かんできた。ネットの世界ではなく、公園で燦々と輝く太陽と濃い緑を観ながら散歩していたら、あ、今自分はこの瞬間に生きているのだと思った。

いいなと思ったら応援しよう!