吉田拓郎、サマルカンド・ブルー。(思わぬ出会いが、やってきた。)
何も音楽を知らなかった中学生時代。
ラジオをよく聴いていた。たまたま出会う、ビビッときた曲の歌詞を必死で聞き取った。友達に聞いたり、CDショップの店員さんに聞いたり、どうにかしてその曲を見つけたりしていた。
そのあと配信文化になってからは、どちらかというと好きなミュージシャンの深掘りが中心となり、新しい音楽やミュージシャンとの出会いは少なくなっていた。
そんななか、である。
今日何気なくYouTubeを開いたら、吉田拓郎のコンサートの音源が表示された。
思わずクリックしたら、気になる曲があった。
音源の品質がそこまで高くなかったので、何度聴いてもうまく歌詞が聞き取れない。
そこで、インターネットで当時のセットリストを検索した。1986年なのに、ちゃんと出てきた。書いてくれたファンの方に感謝したい。
その曲は、「君の瞳に入りたい」というキャッチーな歌だった。とても好きな曲だなと思って、調べていたら、なるほどと思った。
この曲は、1986年発表の『サマルカンド・ブルー』に収録されていた。
そして、このアルバムは、加藤和彦さんと安井かずみさんが関わった作品だった。
「あの素晴らしい愛をもう一度」も、「帰ってきたよっぱらい」も、ミカバンドも加藤さんの作品は独特のかっこよさがあった。
安井さんの歌詞も、その音楽に彩りを加えていた。そんな2人の世界に吉田拓郎が入った作品があるとは知らなかった。
新しい音楽には、なかなか出会えないんじゃないか。そんなふうに思ったけれど、思わぬ瞬間に新しい出会いはあるものだと気付かされた。