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【短歌】2024年9月中旬 題目指定作品


詠んだものと題目

題目:命
 その一歩 踏み出す間 世間では 人が死んだり生まれたりする
 あと何度の明日を迎えられるか 最期のときには笑っていたい
 機械たち、君らときどき生きているような振る舞いをするのをやめて
題目:化粧
 雪化粧 見飽きた路地も姿変え おまえはどうだ?と言わんばかり
題目:髪
 知ってる? あなたの髪色変わるたび わたしのこころも色めくのを
 代わり映えしない毎日 ちょっとした変化もとめて髪を切ったり
題目:神
 神様は地球以外の業務にて多忙につき後に回しがち
題目:猫
 窓辺に現る小さき黒 その双眸に星の光宿して
題目:泡
 漂って、触れてはじけるシャボン玉 そんな生き方そりゃ疲れるわ
 気の抜けたわたしへと、ストローで息吹いて生き返った振りをさせ
題目:ふわふわ
 掌に空から落ちる綿毛乗り 願うは一つ「どうかそのまま」
題目:眼鏡
 この眼鏡が意地悪してるから人生ぼやけっぱなしなんだきっと
題目:終電
 私鉄「わたし」 ダイヤグラムに終電時間、記載なし 故に悩む
題目:パフェ
 喫茶にてどこか懐かしきパフェあり 過去の甘さに苦みを噛む


雑感

今回も楽しく詠みました。
題目ありきでやると、自分一人で詠んでいては出てくることのなかったであろうことばが生まれ、これは今後も続けていきたいと強く思います。

題目で詠んだものから連想、推敲しているうちに膨らんで、普段やっているテーマ別での短歌作成に派生したり、個人的にはこの9月中旬、非常に有意義なものとなりました。

ほんの少しずつですが、わたし自身の好みに合ったものを詠めるようになってきたような…そうだと良いのですが。
これらがどこかのあなたの好みにも合うようであれば、ことさらに嬉しいです。


題目を出してくださる「単語で短歌」の紹介

上記のように毎日朝6時にお題を出してくださっています。感謝。
これを詠んでいるあなたもぜひ1日1詠、朝のあたまの体操にいかがでしょうか。

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