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企業カルチャーが浸透したオフィスのつくり方(前編)

コロナ禍真っ只中に完成したオフィスづくりプロジェクトの事例をご紹介します。想定外なことばかりが起きる中で必死にみんなでつくり上げたプロジェクトは、前にも後にもない(だろう)経験となりました。

多くのチャレンジと学びを得ることができたPMとしての分岐点であり、
プロジェクトデザイナーとしての起点ともなりました。

建物に刻まれた歴史

それは空間づくりに関わる人であればテンションが上がらない人はいない!!
(恐らく・・・)そんな場所での出会いがはじまりでした。
担当のHさんと現地で待ち合わせをして案内してもらった1棟(6階建)の建物は
すでに唯一無二の存在感。

昔、学生寮やグループの社員寮だった建物には学生運動の時代に殴り書きされた言葉が解体された壁から剥き出しになっている空間。

圧倒的なパワーを放っていました。

そのエネルギーを取り込んだオフィスは面白いと感じたことが最初の印象です。

入居前の状態

なぜGLIPをつくるのか?

オフィスをつくる際になぜ?という問いを何度も繰り返しながらプランをつくり上げていきます。

なぜクライアントがその場所に入居し、どんなことを実現したいのか?

その先の目指すゴールは何か?

プロジェクトには明確なビジョンがありました。
GLIPと命名されたオフィスの名前にはその想いが込められています。

GLOBAL(グローバル)
LEADER SHIP(リーダーシップ)
INNOVATION(イノベーション)
PLACE(プレイス)

頭文字を取ってGLIP(グリップ)”つかむ・つなげる”という先代から続くアイデンティティも織り交ぜられたメッセージ性とビジョンを表したネーミングになっています。
この場所で働くメンバーや新しく参加するメンバーが同じ想いを共有しながら進んでいくための
場所=オフィスをつくりあげていくプロジェクトになりました。

カルチャーを取り入れる

この場所で実現することはカルチャーづくりともいえます。
モビリティの未来を一緒に考える。
新しく訪れた人と会社の歴史について語りあったり、ベンチャー精神を持って挑む姿勢を醸成する場を目指しました。
そのためにも新しいことに”挑戦する”をオフィスづくりからも実践することを心がけました。

それが”限りなくカスタマーインへの挑戦”を掲げるトヨタコネクティッド様の東京オフィスであるGLIPになります。


サーキュラーエコノミーの空気

ちょうど空間の提案直前にある視察へ行く機会がありました。
世界中がコロナ禍に突入する前年。
オランダへサーキュラーエコノミーの視察も兼ねて旅行へ行きました。

ECO(エコ)=デザイン性はない印象を大きく変えるきっかけになリました。
より良い形を未来志向で考えることが街や建物に実装されている。
そして上手くビジネスとしても昇華しようとしている姿勢に賛否はありますがその強かさは大切だと感じました。

100%をはじめからつくるのではなく
100%を超える“可能性”をつくる。

オブジェクトからプロセスに視点を変えるだけで出来上がるものは変わる。
そんな学びを受けた私は提案に盛り込むことをデザイナーとも相談しました。
(いま思えばかなりチャレンジなことです笑)

アムステルダムのコワーキングオフィス〈B.Amsterdam〉

提案を否定する

プレゼンの日。

何日もかけて練り込んできたプランを最後の最後にひっくり返す提案をしました。

「いいオフィスになります!でも、、、そこまでつくる必要はないと思います!」(今でもそのエピソードはネタになっています笑)

デザイナーからしたらとても複雑な気持ちだったと思います。でも、オフィスを作ることがゴールではなく一緒にオフィスを作り上げていく
プロセスをつくりたいと提案しました。
(熱が入り過ぎて空回りしていたことを憶えています💦)

「オフィスは完成したら終わりではなく改善のスタート”永遠の未完成”」

それから結果が出るまで自問自答が続きました。
本当にこの提案がベストだったのか?
間違いを犯していないか?
後日、そんな心配を吹き飛ばす一本の電話がかかりました。

「御社と一緒にオフィスをつくりたいです!」


次回(後編)


次回はプロジェクトがいよいよ始動するも2020年に起きた世界的なパンデミックにより想定外の出来事が起こる中でどうつくり上げていけたのか?を発信します。

完成したオフィスは↓↓↓のサイトからご覧いただけます。
イベントやツアーを行われているそうなので是非、チェックしてみてください。

↓興味を持ってくれた方は採用ページをご覧ください。


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