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これが校閲!『くらべて、けみして 校閲部の九重さん』

新年一発目のnoteが少々モヤっとする内容だったし、今回は純粋に面白かった!と自信を持って言えちゃう本の感想を書いてみます。これも、だいぶ前にnoteで拝見して知ったもの。やっぱりnote始めてみて良かったなあ。

『くらべて、けみして 校閲部の九重さん』- 著者:こいし ゆうかさん、協力:新潮社校閲部

ここでも時々言ってるけど、兎にも角にも日頃から本にまつわるお仕事リスペクト!!な私ですが、実際そういう方々が具体的にどんな内容のお仕事をされているのかはちゃんと分かっていないことばかりで。

<以前のイメージ>
編集と校閲の違い?編集は、著者が書いた文章の修正とか再提案したり、締め切りの催促したりするお仕事?校閲は、誤字脱字のチェックしたり、書いてあることが正しいかチェックする仕事でしょ?

と、こんなあっさいイメージしか持ち合わせておりませんでした。
しかーし。まず編集については、以前紹介した『編集とは何か。』というややマニアックな本を読んでからガラッと!変わったんです。

とういことで

<『編集とは何か。』読後のイメージ>
編集はね、文章の修正や再提案や催促だけじゃないのよ。それどころか、ゼロから本の原案を構想して、それをどんな著者に書いてもらうか検討してオファーしたり、著者と一緒に完成像を試行錯誤しながら創っていったり、より良い形になるように著者にアドバイスしたり発破をかけてみたりする、とてもアクティブで重要なお仕事!まさに要!

…おお、なんかかなり編集というお仕事に対して理解が深まっている(気がする)!

じゃあ校閲はって?
えーと。。。誤字脱字のチェックしたり、書いてあ(以下略)

うーん、校閲って具体的にはどんなお仕事なんだろう。編集者さんだって、文章の整合性がおかしかったらチェックするだろうしなあ。うーん。でもたぶんきっと絶対超重要どころだし、かつほぼ全ての書籍に関わっていらっしゃる本の基礎のようなお仕事のはず。
なのに、よくわかってないなあ。と、ぼんやりとここまで過ごして来てしまいました。

でも今回の本を読んで、校閲とは?それはね、それはね!って、同じく前よりはだいぶ分かるようになった気がします。でも、それを語り出すとたぶん壮大なネタバレになるので、ここでは我慢して自粛!

そういえば、だいぶ前にこんなドラマがありましたよね。石原さとみさん主演のこれ。

地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子

え、うそ、もう10年近く前なの?ひええええ…!(←色んな意味での悲鳴)

こうえつ部に配属された、こうのえつこ。こんなベタなネーミング、嫌いじゃない笑。確かこれも原作があったよな、漫画だったかな?と思いきや、ふむふむ、小説だったんですね。

くぅー、ドラマもたぶんほんの数話しか観られなかったし、原作も読んでみたいな。

『校閲ガール』では、書いてあることが実際と照らし合わせて正しいかどうか検証するための現地調査に主人公がこだわり、いつしかみーんな取材に行っちゃってオフィスに人がいない!なんてシーンが印象的だったけれど、こんなことある!?ドラマの脚色!?と当時ながらに気になっていたのを思い出しました。

『くらべて、けみして』を読んで、ほぼ10年来にその答え合わせらしきこともできちゃったりして、ふふ、なんかスッキリです。
気軽な読み物としても、さっぱりした主人公たちが織りなす静かで情熱的なお仕事論漫画としても、とっても面白く読めました。

本に詳しい友人(時々出てきますが本当に本のことなら何でも知っている笑)によると、最近校閲がテーマの本がけっこう増えているそう。なんてこった、気になるじゃないか。どうやらこの沼も深そうです。

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