ほのぼの生きる 189_20230730
想像力の弊害
昨日、映画『THE FIRST SLAM DUNK』を観た。
昨年12月から公開されてからのロングラン。
美容院でスラムダンクの話をしたことがあり、今月美容師さんが「映画観ましたか?」と聞くので「結局観そびれてしまいました」と言ったところ、「8月末までやってますよ」というので、夫を誘い、遅ればせながら夏休みのイベント(デート)として一緒に観に行くこととなった。
これだけの人気映画だから当然前評判は聞いていた。
皆がいいと言うので楽しみにしていた。
ところで、私と弟は11歳年が離れているのだが、弟が小学生の時に少年ジャンプを読んでいたため、ジャンプをこっそり拝借しスラムダンクを読んでいた時期もある。
映画が公開されてからアマプラでアニメが無料配信されていたので、それも一気に観た。
キャラクターとだいたいのストーリーは分かっていた。
先に結論から書こう。
私は全く感動しなかった。いや、できなかった。
隣で観ていた夫はなんども手を顔にやり、涙をぬぐう仕草を繰り返していた。
夫の逆隣にいた年配の女性も号泣状態だったらしい。
映画鑑賞後、ドライブしながら互いの感想を言い合った。
「私、全く泣かなかったんだけどー」
その理由を話す。夫は「えっ?そこ?」と笑う。
夫いわく、私は全くストーリーを楽しめていなかったらしい。
そうかもしれない。
私の細部に気が行き過ぎてしまう性格がこの映画には向かなかった。
私はアニメの見過ぎで、勝手にキャラクター像を先に作ってしまっていたことが、一つの要因だ。声が違うためになかなかセリフが頭の中に自然に入ってこなかった。大事なセリフが耳に入らなかったため、いい場面を逃してしまったようだ。
いま人気のある声優さんが頑張っておられて、責任重大だと気にされていたことも知っている。全然気にならなかった人もいると思う。
私自身は声を重視していたようだ。ルパンやドラえもん、サザエさん、ちびまる子ちゃんもどうしても最初の声にとらわれ過ぎてしまって途中で観なくなった(まぁ歳をとって興味がなくなったこともあるが)
映像に関しては、時々、平面が立体的に動く感覚?
キャラクターだけが浮いて見えたり、下からの目線、上からの目線。
どうやら私の頭は単純にできているようで、その動きに全く対応できなかった。
試合の場面は特に目があっちいったりこっちいったり・・・悪い言い方をすると、乗り物酔いに近い感じで、じゃっかんの眩暈を起こしてしまっていたようだ。
ロッカー、廊下などの建物や海岸の波が、写真に見えてしまうほどリアルな場面では頭がパニック。
あれ?これアニメ(イラスト)だったよな?って考えているうちに、場面が次々と変わるので、大事なセリフやキャラクターの心情に寄り添う余裕がなかった。
「で、結局、うぉんのすけはほとんどストーリーを楽しめなかったわけ?」
と夫が言う。
「えっとねー、一番気に入ったシーンはね、最初にリョータがお兄ちゃんの隠れ家に行くために、岩を素手で登るシーンがあったんだけど、あっ!ボルダリング!!これ、私にもできるかなぁ~、って思ったんだよね」
「そこ? えっ、まさかのそこ?」
と呆れられてしまった・・・
夫と私の感想発表会の結果、私は頭が凝り固まりすぎて、最新技術の映像には向かないという結論。二次元は二次元のまま。平坦な絵の動きで十分というところに落ち着いた。
私は本を読む時、自分の中でキャラクター(顔、髪、服装や声など)を勝手に想像して作り上げてしまうくちなので、今回も先にアニメでできあがってしまっていたものを払拭できなかったのも大きかった。
大好きなハリーポッターも本を読んで自分のイメージができあがってから映画を観たので、ホグワーツやクィディッチを観た時にこれだっ!と感動したり、このキャラはこの声じゃないっ!って思ったり、自分の想像力にフィットさせるのに苦労した。
全く映画とは関係ないが、お気に入りの歌手が大好きな歌をリメイクして歌う時、最初にその歌を聞いた時の感動を覚えすぎていて、ちょっとでもずれた部分があると気になって歌が全く聞けなくなることもよくある。
ようするに応用がきかないガッチガチの人間なのね。私。
いやーまさかの感想で、自分でもガッカリ。
制作をされた方々はこれがベストということで世に出されていると思うので、それに対して非難するつもりは決してなく。
尊敬の念を込めて、別の楽しみ方(自分を知る)をさせていただいたということで、感謝申し上げたいと思います。
こんな変な感想、私だけかなぁ?同じ人がいたら、あーあなたもでしたかって笑い合いたいところです。
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