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海外のセールステックを調べてみた_Vol.2_Orum(アウトバンドオートメーション)

こんにちは!Quicker株式会社 代表の渡邊です。

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Quickerの代表である渡邊が、不定期に興味のあるセールス・マーケティングに関するプロダクトを発信している「海外のセールステックを調べてみた」シリーズですが(ほぼ誰も知らない。笑)、前回のHighspotに引き続き、今回は先日に約2,200万ドル(約32億円)の資金調達を実施した、アウトバンドオートメーションツール「Orum」について簡単にまとめてみました。


【読んで欲しい方】
・Orumって聞いたことあるけど、詳しくは知らんぞって方
・海外のセールステックに興味がある方
・法人営業・B2Bマーケティングに携わっている方


Orum とは?

概要

本社は米国のサンフランシスコ。「Jason Dorfman」さんと「Karthik Viswanathan」さんが2018年に共同設立。Jason Dorfmanさんは過去にセールス(Account Executive)の経験あり。


代表の「Jason Dorfman」さんのLinkedIn https://www.linkedin.com/in/jasoncdorfman




G2の「Auto Dialer Software」というカテゴリーに属しており、表記の位置。

中央の右寄りに位置している


競合

・NICE CXone(https://www.nice.com/solutions/call-center-software)
・Talkdesk(https://www.talkdesk.com/cloud-contact-center/features/)
・Five9(https://www.five9.com/products-solutions)
・Genesys Cloud CX(https://www.genesys.com/ja-jp/genesys-cloud)

上記が競合の模様。(初めて聞いた名前のプロダクトが多い。)


ファイナンス

評価額:不明
累計調達額:$51M
投資家:Craft Ventures、Unusual Ventures、Tribe Capital、Nick Candito
、Neo


累計調達額は$51Mで、従業員数は、現在130人弱。代表のJason Dorfmanさんは今年末までに昨年対比で約40%成長すると見込んでいる。


Orumの機能


機能までサクッと流しました。笑

ここからはOrumの機能についてですが、

LPのデモ動画を見て割と度肝を抜かれました。(1分20秒ぐらい)

下記がデモ動画のページです。


見ての通り、手動でのコール発信を全て自動化するプロダクトです。確かに既存のIP電話のツールは「発信業務」の工数削減には寄与していない中で、このOrumは「発信業務」+「発信後のログの入力」にフォーカスしているみたいですね。これは面白い。

では、機能についてもう少し深堀りしてみます。

Dialer(ダイアル機能)

上記のデモ動画(https://www.orum.com/product/overview)を見ていただくのが早いと思いますが、特定のリストに対して、一気に発信ができる機能。

よくよく考えてみれば、インサイドセールスの「発信業務」って割とバカにならないぐらい時間がかかっていますね。IP電話を使っていない場合は、Salesforce等のリード情報から電話番号を目視で確認し、手元のスマホに打ち込み発信。不在だったら、それをSalesforceに登録し、次のリード情報を開いてまた同じ作業。これを圧倒的に効率化してくれるのがOrumですね。



コール数も2.5倍ぐらいの差が出ると記載があります。

高価格帯の営業担当者が電話の音を聞きながら、名前別電話帳を操作し、手動でボイスメールを送信することに一日を費やすことは、企業にとって何の価値もありません」と、Dorfmanは述べています。

https://techcrunch.com/2022/11/02/orum-raises-22m-to-inject-ai-into-the-sales-prospecting-process/

例えば、不在だった場合であればSalesforceにそのアクティビティーが連携されて、Todo等が登録されるみたいです。

電話の発信業務を自動化することで本来、インサイドセールスが最も時間を割かなければいけない「会話」に集中できるということですね。

Reporting(レポート機能)


次にレポート機能です。

これは一般的なIP電話のプロダクトにもありそうな機能ではありますが、下記のような軸で分析できるのが面白いと思いました。

前提、Orumは自動で「留守番電話」を残すことが可能(これも割と凄い機能)なのですが、

レポートで下記の図のような軸で分析が可能です。

例えば、

・留守番電話がきちんと残った割合
・留守番電話がきちんと残らなかった割合
・キャンセルになった割合
・電話が不通だった割合、等

このアルゴリズムは、営業担当者がいつ本物の人間とつながったのか、ボイスメールに当たったのか、あるいは悪い番号にたどり着いたのかを判断し、担当者の時間を節約することを目的としています。

https://techcrunch.com/2022/11/02/orum-raises-22m-to-inject-ai-into-the-sales-prospecting-process/


Salesfloor(セールスフロア機能)


こちらは一般的なIP電話のツールにも存在しているマネージャーがメンバーとお客様の会話をリアルタイムでヒアリングできる機能。


上記の様にチームのアップデート(xxさんがアポイントが取れた!とか、xxくんが200回目のコールです!とか)もリアルタイムで閲覧できる模様。

コロナ禍でリモートで架電を行うが故にその場でフィードバック等ができなくなっているので、割とマネージャーからは重宝されそうですね。(現場のメンバーがどう感じるかは個人差がありそうですが、、、。笑)


国内のAuto Dialer Software領域の主要プレイヤー


【主要なプレイヤー】

  1. オトコル

  2. Media Voice

  3. 楽テル

  4. オートコールIVR

  5. BizBaseテレマーケティング

ザッと調べてみましたが、セールスのアウトバンドコールの自動化に特化したプレイヤーは存在していない模様。オトコルさんはよくfacebook広告等で見かけます。

電話がかかってきたのに機械が喋っているみたいなプロダクトだと商習慣的に日本だとスケールするのが難しそうですが、インサイドセールスの発信業務の効率化であれば、余地がありそうな気がしますね。

前回に引き続き、Orumと国内プレイヤーの機能的な差分を少しまとめてみました。

セールスのアウトバンドコールに特化していない

国内の主要プレイヤーに関しては、セールスのアウトバンドコールに特化したプロダクトは上記にも記載した通り無さそう。割とペインが深く、ビジネスインパクトもわかりやすいので、今後、国内版Orumで出てくる可能性はありそうですね。

CRM(Salesforce等)やSales Engagementと基本的な連携

ザッと調べた感じですと、CRM(Salesforce等)との連携機能があるプロダクトは存在していませんでした。また米国ではインサイドセールスのスタンダードになりつつあるSales Engagementの領域のプロダクトとの連携や類似の機能を持った国内のプロダクトも当然ありません。割とオペレーションの効率化を行う領域のプロダクトなので、OrumもSales Engagementと連携して使うパターンが多いみたいです。

以上、Orumの紹介でした!


Quickerは絶賛、採用中
です!Quickerや海外のセールステックに興味をお持ちの方は是非、お話しましょう!

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