『オンコ』の正式名称は『イチイ』
今「へぇー」と言ったそこのあなた、もしや北海道民では?
北海道では『オンコ』という呼び名のほうが一般的な『イチイ』。別名『アララギ』ともいうそうです。
『イチイ』発芽までと発芽から1年
前回、発芽するまでと発芽してからの時間がすごーくかかる、というのを投稿しました。冬を2回経験しないと発芽しないとも言われています。
今回はその後のイチイについて。
『イチイ』発芽して2年
実はこのイチイたち、カラマツやトドマツの苗床に近くの種が飛んできて自然に生えたものです。トラクターで畑を耕し種を蒔き、2年経ったところで長さごとに選別して植え替えるのですが、その時にはじかれたものなので、“たぶん”2年なのです。真ん中の鉢は例の、発芽から1年、4㎝のイチイ。太さの違いがわかります。
ではなぜこんなにも、長さに差があるのでしょうか?それは、一緒に育ったまわりの苗木に影響されるようなのです。左端が10㎝ほど、右端の大きいのは30㎝くらい。カラマツやトドマツの苗木もそれぐらいの差があります。広い苗床、場所によって育ち方に差が出ます。陽当たり、降った雨の流れ方、肥料や根を食べる虫の影響もあると思われます。びっしり密に生えて育つので、まわりが小さいと小さく大きいと競って大きく育つようです。
もらって来て自宅に植えました
さて、先ほどのイチイたち。「はじかれた」と書きましたが、売り物ではないので本来ならば畑のすみに捨てられます。ですが、わたしが木を好きで「かわいそう」と思っているのを知っていて、雇用主がいつも「いらないかい?」と言ってくれます。それを遠慮なく頂戴して来るのです。
仕事仲間には「そんなもん、どうするの」とよく言われます。木について調べ色々わかるにつれ、また発芽までの年月を思うと愛おしくてたまりません。「林になるよ」と笑われましたが、隣家との境から1m離して50㎝間隔で植えてみました。成長は遅いようなので、これからじっくり見守っていきたいと思います。
「イチイ」の秘密
ところでこのイチイ、秋になると赤くて小さな丸い実をつけます。くぼんだところから種がのぞく可愛らしい実です。甘いので鳥たちも大好きですが要注意!種をはじめ、果肉以外の木全体にタキシンという毒があります。散歩中のワンちゃんも気をつけてね。また、雌雄があるので、雌の株にしか実はなりません。
あとwikipediaにも書いてないこと、小さい声で言いますね。イチイの根ってね、なんか、おしっこ臭いんですよ。ふふふ。…ここだけの秘密ですよ。
命名しました
さてさて、何度か登場しました鉢植えの4㎝のイチイ。まだ小さくて頼りないのでこのまま鉢で育ててみます。愛着がわいたので名前をつけました。
命名「オン子」
北海道での呼び方覚えてますか?
…そのまんまやないかーい。
雄か雌かも知らんけど。
そうそう、前回の投稿から8日。今日のオン子ちゃん見てください。