【妄想企画】美人OLが召し上がっていそうな山の幸リゾット
『めんどく星人がイメージだけで作る美人OLメシ特集』とかやってみたい
美人OLから銀河の彼方ほど遠き存在かつ鉈が似合うことで定評のある女が、自分勝手極まりないイメージだけで突き進む妄想企画第五弾。
わがまちの地場産野菜直売所に、グリーンピースやたけのこが並び始めた今日この頃。ということはそろそろ「アレ」も……?と思い足を運んでみると、ありました!大好物のこごみちゃん!!
ということで今回は、春の味覚・山菜(こごみ)を使ってリゾットを作ることにした。
年明けにnote界が誇る天才こと餃子さんが、春の七草を使ってリゾットを作っておられるのを見て以来、「草リゾット製造計画」(もっと他に言い方あるだろうよ)をひそかにあたためていたのであります。
せっかくのなので、いつぞやのソロキャンプ用に奮発して買った乾燥王族きのこにもご出陣いただき、山の幸リゾットとしゃれこんでみよう。
小鍋にオリーブ油を入れて火にかけ、生の米を洗わずに投入。油で透き通った米が再び白くなったら、ここに玉ねぎのみじん切りを入れて炒める。ここに王族きのこ・ポルチーニの戻しジルをひたひたになる程度入れ、トッピング用を取り分けてから細かく刻んでおいた王族もぶちこむ。白ワインも投入。あとは米がアルデンテになるまで、時々混ぜながら中火でぶいぶい煽ってゆく。途中水分が減り過ぎたら、適宜戻しジルまたは水を追加する。この間にこごみをさっと塩茹でして冷水に取り、トッピング用を少し取り分けてから細かく刻んでおく。
米がアルデンテ一歩前程度の固さになったところで、とろけるチーズを入れ、刻みこごみもぶちこむ。全体を手早くかき混ぜながら馴染ませ、塩こしょうで味つけを決めたら火から下ろしてお皿にホイ。トッピング用の王族とこごみをあしらい、副菜も盛り合わせたらできあがり。
少食に見せるためのひみつ兵器(巨皿)をまだ買っていないので、今回も美人OLらしからぬ風情になってしまった。お米は半合弱しか入れてないんだけどな……玉ねぎが多すぎたかしらん。
副菜はブロッコリーと海老のマリネ(のようなもの)、紫キャベツの梅酢漬け。この1ヶ月くらい毎週、紫キャベツを刻んでは梅酢にぶちこむ週末を過ごしている。完全にガンギまっております。そのうち髪の毛が赤紫に染まり始めるかもしれないな。やだ、ちょっとかっこいい……
きりりと冷やした白ワインを添えていただきます。
賢明なる紳士淑女の皆さまはとうにお気づきでしょうが、今回味つけは塩こしょうのみ。コンソメ的なものは一切使わなかった。
私の中のうすらぼんやりしたイメージでは、美人OLたるもの、四季がめぐる最中のほんのひとときしか逢瀬を許されない味覚(こごみ)には常にアンテナを張り巡らせているだろうし、その味を最大限に引き出すべく味つけはシンプル(塩こしょう)に決めるだろう。もちろんコンビニに行くような感覚で成城石井やカルディといったオシャンなマーケットに足を運んでいるので、庶民がうかつに手を触れたらひきつけを起こして卒倒する高級食材(ポルチーニ)もさらりと使いこなすし、ストイックな食材の中に動物性たんぱく質(チーズ)をスマートに紛れ込ませることもお茶の子さいさい。というわけでこんな感じになりました。連邦の美人OLは化け物か?!
そんな感じで私にしてはシンプルな味つけでキめてみたのだけれど、コンソメや肉魚を使ったリゾットにまったく引けを取らないおいしさ。王族きのこのお身体から滲み出た芳醇なジルが、米の一粒一粒にほどよく染み渡り、全方位スキのないドレスアップを達成している上に、こごみが秘めしかすかなクセとほろ苦さ、そして春の山に息づく者にしか許されない爽やかな香りが寄り添っていて、どちゃくそめちゃんこおーいしーい!!とろりと煮詰められた玉ねぎの甘みがまた、山菜の味と香りを引き立ててくれている。チーズの程よくこってりしたコクもいいバランスだ。そしてアルデンテの米の合間に噛みしめる王族きのこのぷりっぷり具合と来たら、もう……(悶絶)これ、乾物なのよね。生なんて食べたら一体どうなってしまうのだろう。泡を吹いて倒れてしまうのではないかしらん。
美人OLはごはんを食べながら悶絶するなんてお行儀悪いことはしないよな、と思いつつ、悶絶しながら大満足で完食。ごちそうさまでした。
こごみちゃんが出てきたってえことは、連休の頃にはわらびちゃんも出てくるはず。今から武者震いが止まりませぬ。こごみちゃんも次は天ぷらにして食べたァい……