山菜の天ぷらとおひたし
昨日日帰りで信州の方に撮影遠足に出かけてきた。夜更けに出発して早朝に現地入りし、朝から花を撮りまくって日没には帰宅完了という弾丸スケジュールだったのだけれど、我ながらうまいこと密を避けて行動することができた。
桃源郷の模範例みたいな景色を存分に楽しみ、鬼のよーに写真を撮りまくってきたので、そのへんはまた後日記事にします。
その道中、直売所で大好物の山菜を見つけたので狂喜乱舞しながらお持ち帰りしてきた。
弾丸スケジュールの翌日で1日寝ぼけまなこで過ごしてしまったけれど(仕事はちゃんとしてきました。たぶん。)、このうつくしい山菜ちゃんたちを可及的速やかに調理申し上げ、胃袋へとご案内せねばならない。山菜を持ち帰った全ての民に課せられた義務であります。
というわけで今夜の晩ごはん、こしあぶらのおひたしとこごみの天ぷら。こしあぶらは根元の袴を取って水洗いし、ちょっと強めの塩加減でさっと茹でて冷水に取り、水気をしぼる。こごみは水洗いした後ペーパータオルで水気をしっかり取り、市販の天ぷら粉に規定の量の水……ではなく、ビールと氷少量を入れて作った衣にくぐらせて、170℃くらいの油でささっと揚げる。皿に盛り合わせて、お好みの塩(今夜はわさび塩にしてみました)を添えてできあがり。
先日作ったたけのこメンマも仲間に入れて、山の幸尽くしであります。
ビールの加護をうけてカラリと揚がったこごみの天ぷらは、サクサクと軽やかな口当たりの衣の食感と、控えめながらも漂う山の幸の香りがマッチしていてとてもおいしい。こごみは山菜の中でも比較的クセがなくて食べやすいので、ピリッと刺激的なわさび塩との相性も抜群だ。対照的に、こしあぶらはかなりクセが強い。噛み締めるとまずやってくるほろ苦さとえぐみ、それを追いかけてやってくるなんとも言えない甘み。そしてえもいわれぬ清々しい香り……!口の中いっぱいに、生まれたての新緑の息吹きが広がってゆくようだ。くはー、たまらんなぁオイ!!月曜夜から冷酒が進んでしまうじゃァありませんかっ!!!!!!
こしあぶらには醤油をかけて食べるつもりだったのだけれど、気づいたら半分以上何もつけずにむさぼってしまっていた。この独特のクセは好みの別れるところだろうけれど、自分は狂おしく好きです。ちょいと甘口の冷酒とか焼酎に合うんだなーこれが。白ワインもけっこういける。ああ、もう1パック買ってくればよかった……ごちそうさまでした。
こしあぶらは醤油との相性も抜群だし、辛子マヨネーズであえてもめちゃくちゃおいしいです。こってりマヨ味に負けない存在感を誇る山菜、それがこしあぶら。
地元でもこごみやふきのとう、わらびなんかは手に入るのだけれど、こしあぶらはちょっと遠出しないとお目にかかれない。なのでお会いできた時は必ず買ってきてしまいます。うちの庭に生えてきてくれたらどんなに幸せかしら……うちの庭に死ぬほど生えてるドクダミ、一晩限定でいいからこしあぶらにならないかなぁ。不眠不休で採取して食らいつくしたいなあ。
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