生き残されし彼女たちの顛末 第0部(前日譚) 15)マオ
「あー、それもこれも今日でおしまい、か」とマルグがぽつりとひと言。
「大変だったよね」
「うん」
「つらいこと、いっぱいあったよね」
「う、うん...そうね」
「よく頑張ったよね」
「...うん」
マルグがどんどん涙声になってくる。
わたしは立ち上がってマルグのとなりに腰掛けた。マルグの肩に右手を回し、そして左手を回した。
「言いたいこと、言っちゃいなよ」とわたし。
「...私だって...私だって、どれだけ言いたかったか!」
マルグの顔は涙でぐじょぐじょになっている。