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【向日葵は枯れていない!】9.ギラヴァンツ北九州ミニレビュー~第10節 vs カマタマーレ讃岐

岡山のホームゲームを観戦していても思うのですが、毎年5月を前にしますと西日本は結構暑いですよね。今日も長袖、ネクタイですとじわっとした汗が体を纏わりつきます。
選手も連戦続き、そしてこの暑さで消耗してしまいました。おそらく皆さま仰っていますとおり、ガス欠の讃岐戦であったと思います。
運動量の問題もあったと思いますが、各選手ボールを持った時の判断がいつもよりもワンテンポぐらい遅れていたように筆者には見えました。

筆者も連勝のチャンスとは思っていましたので、残念な気持ちも強かったのですが、後半の劣勢を耐えて勝点1を上積めた点はプラスに捉えたいと思います。ちょうどこの試合で全日程の約1/4が終了、2勝4分3敗(得失点差0・12位)という成績を皆さまどのように評価されているのでしょうか?

筆者は今シーズンの北九州はもっと上に行けると思っていますので、そういう意味では勝ち切れなかった試合がいくつかあった点は物足りないのです。
一方で残りの3/4に伸びしろを残せた第1クールであったとも思っています。そして何と言っても現場で応援しているサポーターの投稿が明るいこと、これが全てを物語っていたような気がします。

11人全員のハードワークが大前提のサッカーであると個人的には思っていますので、夏場をどう乗り切るかがポイントになると予想していますが、第1クールの2勝から、これから迎える新たなクールごとに3勝、4勝と勝ち切れる試合を1試合ずつでも増やしていければ最終的には年間14勝には到達できます。更にドローの勝点を加えられたら、混戦のJ3ですからプレーオフもみえてくるのではないかと現段階では明るい見込みを立てています。

J3第10節 北九州-讃岐 メンバー

続いてメンバーです。
何と言っても今節はMF(20)矢田旭の復帰が大きなトピックです。
CBには前節で殊勲の決勝ゴールに安定したDFを披露した(4)長谷川光基が引き続き起用されました。

前半(20)矢田が絡んだ良い攻撃がありましたので、早速触れてみたいと思います。

J3第10節 北九州-讃岐 北九州の決定機

(20)矢田がゲームメーカーぶりを発揮、これまで比較的単騎での突破が目立っていた右サイドを連携によって崩したシーンでした。
とはいえ、仕組みはシンプルであったと思います。
讃岐LSB(24)深港壮一郎が北九州RSB(22)山脇樺織を囲い込もうと前へ出たところを(20)矢田は見逃していませんでした。
(24)深港の裏のスペースを使いたいのですが、そのまま出しても、囲まれている(22)山脇は突破できない。そこでボールを受けに下りたCF(10)永井龍に一つ目線を送ることで、讃岐守備陣の目線を(10)永井に引きつけます。
そのタイミングで讃岐サイド奥に飛び出した(22)山脇に(20)矢田が意表を突くパスを出す、讃岐守備陣が今度は(22)山脇に目線を移す隙に(10)永井が裏をとる。
(20)矢田が目線一つでチャンスをつくったシーンともいえます。

この場面で特筆したい点はまだあり、まず右でつくったことで(10)永井やLSH(21)牛之濱拓がゴール中央でのフィニッシュワークに絡みやすくなっていること、更に(10)永井がボールを受けるという仕事を経ずにフィニッシュに集中できたことは強調しておきたいと思います。

この後の22分の右からの崩しもよかったと思います。

(23)坂本翔の離脱で不安があった北九州右サイドですが、ここまでは(22)山脇の奮闘ぶりが目立ちます。心強いです。

このような有効な崩しが続く中、PKとはいえ(10)永井に移籍後初ゴールが生まれました。
ご指摘されているサポさんもいらっしゃいますが、(20)矢田の復帰によって(10)永井の負担は減ると筆者も思います。流れの中からのゴールが生まれるのも時間の問題なのではないでしょうか。

この北九州レビューでは「得点力のある永井龍」と表現してきていますが、多くのサポーターがご存知のように(10)永井は近年怪我に苦しんできました。1年半の岡山在籍中はわずか2ゴールに終わりました。

それでも彼の得点力を信じる理由はその2ゴールとも非凡な得点感覚に裏打ちされたものであったこと、そしてコンディションが戻った今、ストライカーとして錆びついていない自分を魅せるという(10)永井の覚悟に一人の男として共鳴しているからなのです。

この輝きをもう一度!

明日はルヴァン町田戦。
レビューはお休みしますが、しっかり応援させていただきます。

今回もお読みいただきありがとうございました!

※敬称略

【自己紹介】
雉球応援人(きじたまおうえんびと)
岡山のサッカー好き社会保険労務士
日常に追われる日々を送っている。

JFL時代2008シーズンからのファジアーノ岡山サポ。
得点で喜び、失点で悲しむ、単純明快なサポーターであったが、ある日「ボランチが落ちてくる」の意味が分からなかったことをきっかけに戦術に興味を持ちだす。

2018シーズン後半戦の得点力不足は自身にとっても「修行」であったが、この頃の観戦経験が現在のサッカー観に繋がっている。
レビュアー3年目に突入。今年こそ歓喜の場を描きたい。

北九州大学(現:北九州市立大学)法学部出身
北九州は第二の故郷ということもあり、今シーズンからギラヴァンツ北九州もミニレビュー作成という形で追いかける。

鉄道旅(独り乗り鉄)をこよなく愛する叙情派。

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