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言葉選びとコミュニケーション2

前回の記事では感謝の伝える方法を説明しましたが、今回は職場や家で頼まれたことを断る時の言葉選びについて考えます。

人からの頼み事には基本的に応えたいと思いますが、自分の仕事の都合などで断らなければならない場合もあります。

しかし、無下に断ってしまうと今後の関係に問題が生じる可能性もあるので注意が必要です。

では、どのように断る方法をとるか?

それは「断りの公式」を使用します。


断りの公式とは?

人間関係を円滑に保つためには、相手に対して丁寧に断る技術が求められます。
特に職場や友人関係などでは、単に「無理です」や「できません」と断るのではなく、相手の気持ちに配慮しながら丁寧に断ることが重要です。

「断りの公式」は、断る際の基本的な構造を提供し、相手に対して敬意と配慮を示しながら、自己の立場を明確にするためのコミュニケーションの手法です。

この公式は、断りにくいシチュエーションであっても、相手に不快感を与えずに円滑に断るためのガイドラインとなります。

具体的には、以下の順番で言葉を組み立てます。

  1. 謝罪の言葉
    まず初めに、相手の依頼や誘いを受けることができないことに対して謝罪します。
    これにより、相手に対して敬意を示し、無下に断るのではなく、相手の立場を理解していることを伝えます。
    謝罪は単なる形式ではなく、相手への配慮を示す重要なステップです。

  2. 感謝の言葉
    次に、相手が自分に依頼や誘いをしてくれたことへの感謝を伝えます。
    感謝の気持ちを表すことで、相手に対して敬意と感謝の意を示し、「自分を頼りにしてくれたこと」をポジティブに受け取っていることを伝えます。
    これにより、相手は断られたとしても、ネガティブな感情を持ちにくくなります。

  3. 理由の説明
    その後、なぜその依頼や誘いを受けられないのか、具体的な理由を説明します。
    この部分では、できるだけ相手が納得できる理由を提示することが重要です。
    理由を明確にすることで、相手も理解しやすくなり、不快感を感じることなく受け入れてもらいやすくなります。

  4. 断りの言葉
    理由を説明した後で、断る旨を明確に伝えます。
    ここでは、相手に対して曖昧な返答をするのではなく、はっきりと「今回はお受けできません」という意思表示をすることが大切です。
    明確に断ることで、相手も次の行動を考えやすくなります。

  5. 代替案の提示
    最後に、断る代わりに何かしらの代替案を提示します。
    例えば、「別の日であれば可能です」「他の人を紹介できます」といった形で、相手に他の選択肢を提供します。
    これにより、相手に対する配慮を示しつつ、断りの状況を少しでも改善することができます。

なぜ「断りの公式」が効果的なのか?

この順番で言葉を組み立てることで、以下のような効果が期待できます。

  • 相手の感情に配慮する:
    謝罪と感謝の言葉を先に伝えることで、相手の気持ちに寄り添いながら話を進めることができるため、断られる側も受け入れやすくなります。

  • 誠実さを伝える:
    理由を説明することで、相手に対して自分が誠実に対応していることが伝わります。
    ただ単に断るのではなく、背景を共有することで信頼関係を保つことができます。

  • ポジティブな代替策を提供する:
    断るだけでなく、相手に他の選択肢を提案することで、断ること自体をポジティブな方向に変えることができます。
    相手が感じる失望感を軽減し、未来の関係性を維持するための手助けとなります。

この「断りの公式」は、仕事だけでなく、プライベートでも非常に有効です。

どのような状況でも、相手に対する思いやりと敬意を示すことで、人間関係を円滑に保ちつつ、自己の立場を守ることができます。

具体例1:仕事の依頼を断る場合

状況: 同僚から新しいプロジェクトへの参加を依頼されたが、すでに他のプロジェクトで忙しい。

  1. 謝罪の言葉: 「お声がけいただいてありがとうございます。」

  2. 感謝の言葉: 「私に期待してくださって感謝しています。」

  3. 理由の説明: 「ただ、現在のプロジェクトに全力を注いでいるため、新しいプロジェクトに十分な時間を割くことが難しい状況です。」

  4. 断りの言葉: 「そのため、今回はお手伝いできそうにありません。」

  5. 代替案の提示: 「もし他にサポートが必要であれば、○○さんにお声がけされてはいかがでしょうか?」

具体例2:友人の誘いを断る場合

状況: 友人から週末の遊びの誘いを受けたが、すでに家族との予定がある。

  1. 謝罪の言葉: 「誘ってくれてありがとう。」

  2. 感謝の言葉: 「いつも私のことを考えてくれて嬉しいよ。」

  3. 理由の説明: 「ただ、その日は家族と出かける予定があって。」

  4. 断りの言葉: 「残念だけど、今回は一緒に行けそうにないんだ。」

  5. 代替案の提示: 「また別の日に予定を合わせて、みんなで行こうよ。」

まとめ

「断りの公式」は、どんな場面でも使える便利なコミュニケーション技術です。
相手の感情に配慮しつつ、自分の意思を伝えることで、良好な人間関係を保ちながら断ることができます。
この記事で紹介した手順と具体例を参考に、ぜひ実践してみてください。

明日からはじめる小さなプラクティスが、大きな変化をもたらすこともあります。
私たちの成功には、周りの人々のサポートや協力が欠かせません。

感謝の気持ちを忘れずに日々を過ごし、一緒に成長しましょう。

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