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心の壊れ方、正し方。


" 直りゃせんよ、今は "

体を車に例えて、日頃からメンテしましょうという話はよく聞く。
心の状態に当て嵌めるのにもちょうどいい。

車は勝手に止まれないし、アクセルを踏みすぎる事もある。
出し過ぎたな、と思ったらブレーキ。
もうちょっとスピード上げないと、と思ったらアクセル。
車線変更する時、合図したり、加速したり、
下り坂やカーブで、ブレーキを踏んだり、急坂でアクセル全開にしたりする。
これが、心をコントロールできている状態。

心が壊れると、あるいは疲れてしまうと、
ブレーキが効かない、アクセルを踏んでもスピードが出ない、という状態になる。エンジンかオイルかその他の部品か、ドックで調べてもらう。
原因が見つからない。
ただ、車は思うように走らない。
ただ冷静に、"もう、走れない"という現実を眺める。
廃車にするわけにもいかない→車庫にしまう。
心の場合、新しく買い換える事も、誰かの車に乗り換える事もできない。

ただ、休めば再び走り出すことができる。
薬は、体に合えばいつもの自分を連れ戻してくれる。
そして思う。
疾患を理解してもらえない時、同じ状態になってみろと思うかもしれないが、
私はこんな気分、味わって欲しくないと思う。
そして、今日もどこかで戦っている人がいる事を、心強く思う。
野生の力で抗っている。

負のループは、体が動かなくて、やるべき事、やりたい事に着手できないから、余計に落ち込んでいく。
薬で動けるようになれば、やるべき事の1ミリでも手をつけて、やりたい事に1分でも触れられる。
それが微かな自信になって、ループから抜け出る取っ掛かりになる。
そうでなければ、常にトリガーに怯えて、闇への触発に、触れるか触れないかという状態が続いてしまう。
眠っても、気は晴れないから。

命の踏ん張りは、休むこと。指示通りに薬を飲むこと。
それで動けなくても、さっきよりはマシな睡眠がある。
動けると思ったら、その力の半分だけ発揮する。
残りは取っておく。
ゆっくり入浴したり、可能なら、散歩に行ったりする事のために。必要な買い物を済ませておく事も、すごく大事だ。

どうしようもなく誰かを求めてしまう心が、
揺らがない自分の帰還によって救われる。
それが毎回でなくても、全然いい。
あの感覚の味は、それが真実だと錯覚させるけど、
全く脳のまやかしであって、不必要な塊でしかない。

動ける時に何かチャンスを掴むとしたら、
残しておいた力で、いつもの思考を少しでも取り替えておくことだ。
情報、学び、新しい思い、要らなくなった自分。
また見失って、次に再会した時のために。


病院に行ってきます。

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