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20-2 能登半島地震 ボランティア報告 輪島市町野 令和6年9月29日

28日夜遅く男性メンバー3人が帰って来ました。今までどうしていたのかと尋ねたところ、とやま311ネットの代表のSさんが「スーパーもとやさんをなんとかしたい」と呟いた事に端を発し、急遽もとやスーパーの掃除が始まったのだとか。夜ではありますが3人で泥と倒れた棚でカチャカチャになった店内を片付けて、ため池で汲んで来た水を使って高圧洗浄機で泥を落とし、ワイパーやモップで掃除していたのだそうです。

私は改めて、とやま311ネットの人達のフットワークの軽さ、疲れ知らずに驚かされました。朝早くから富山を出て一日中活動をしていたにも関わらず、この動き!明日現場を見せてもらう約束をし、その後はメンバーのIさんが関わっている獣害対策などの話などで盛り上がりましたが、明日も作業があるためほどほどで就寝。


富成さんの夜

7時に起床。朝ごはんは月見うどんでした。
昨日運んだサツマイモをふかしたものもありました。

今朝のトイレは水の出が悪くて、フラッシュする事ができません。バケツに水を汲んで流しました。水道は昨日一時的に出ましたが、まだまだ不安定です。

水道が動かない中で床掃除のための水をどのように調達していたのか見せていただきました。ため池に行ってポンプで組み上げて、軽トラの300Lのタンクに溜めていたのです。

もとやスーパー店内

もとやスーパーを訪れました。昨夜の清掃のおかげで店内の半分は床が見えるようになっていました。しかし残り半分はまだ棚や冷蔵庫が土砂に埋もれています。

中央はもとやさん

SさんやIさんはもとやさんに半分片付いた店内に商品を並べたり、イベントができるのではないかと提案をしていました。
もとやさんは震災にあっても決してスーパーの営業を休止しなかった事はご存知の方も多いと思います。もとやスーパーは町野町の復活に欠かせないキーマンなのだとSさんは感じ、それを受けてIさん達は賛同し実行したのだと。今後もSさんはもとやスーパーを支える事を考えている様でした。

支援物資が並べられている

もとやスーパーの隣の支援物資置き場。昨日運び込んだ物資の半分以上が活用されたようでした。

ボラセンの資機材

さて、今日も一日水害ボランティア、泥出しに参戦です。資機材を見ると震災ボラと水害ボラでは使う道具がかなり違います。水害ボラはバケツやモップ、T字ワイパー、スコップが中心に活躍。


掃除する前の体育館
汲んだため池の水を高圧洗浄機で噴射
モップやT字ワイパーで汚れを落とす

今日は中学校の体育館の掃除でした。

毛布を使って雑巾がけ


濡れた床をファンで乾かす

これらのファンは、羽生結弦さんの呼び掛けに応えた全国の賛同者が能登半島の災害のために送って来たもの。金沢の運送会社に保管されていたのをとやま311ネットが能登半島各地に運んだ一部です。

体育館の舞台の下もファンとダクトを使って乾かす


橋と川は何度見ても痛々しい

ちょうど体育館の半分をクリーンにしたところで昼になったので、昨日と同様昼食をとりに炊き出しをしている場所に向かいます。
途中の橋は水害のひどさを物語っていました。

仮設住宅前のあずまやで炊き出し中
炊き出しはボランティアも富成さんを支援
炭火を使って魚を焼いていました


昨日私が運んだフルーツが
本日のデザートとして提供されていました。
今日の昼食は赤魚です

土ぼこりが舞うと目に入り、痛みを感じました。ゴーグルをする事で防ぐ事ができました。マスクとゴーグルは必要です。

水無しで掃除しようとすると土ぼこりで霞むくらい

昼食が終わり再び体育館へ。広い体育館に新たに他のボランティアグループが加わっていました。水無しで掃除しているので土ぼこりで体育館内が霞んでいます。

高圧洗浄機出動して再び水洗い開始。私はモップで汚れを落としました。さらにワイパーで汚れた水を外に掃き出す。

水拭きのため毛布で巨大雑巾がけ。

備品の洗い場

体育館の隅では備品の洗浄。

洗浄された備品

イスや長机、跳び箱、展示パネルなど次々に洗浄して拭き、並べていきます。

ピカピカになった床をファンで乾かします。

ピカピカ!

体育館はこんなに綺麗になりました⭐︎

ボラセンに支援物資を預けていきます。沢山の団体の車がどんどん横付けし、窓から搬入。とやま311ネットは飲料水と掃除道具を寄付。

夕方になりました。そろそろ帰らないと富山まで3時間かかりますので遅くなってしまいます。しかし代表のSさんはまだ飛び回って他のボランティア団体の代表者と情報交換をしています。私は皆さんより一足早く帰る事にしました。
とやま311ネットのメンバーと富成さんにお礼を言って一人帰途につきました。


土砂崩れを切り開いた道を帰る


今回初めて水害ボランティアを体験しました。泥上げなどキツい力仕事と聞いていましたが、私が受け持った現場は2日間ともたまたま比較的力のいらない持ち場だったのか、力仕事といえば体育館の備品を運ぶ程度でした。
むしろ持久力が必要と言いますか、泥との戦いは延々と綺麗になるまで、泥が無くなるまで続く感じです。
体が汚れるので、作業着の上は雨具や長靴で覆い、車に乗る時、宿やお店に入る時は脱げば泥一つない状態に変身できるよう気遣いました。
車の座席もカバーしておくと汚れ防止になります。

被災された方の正月よりひどい状態という話は現地に入るともっともだと感じ、まだまだボランティアは沢山必要だと思う二日間でした。
お疲れ様でした。
また能登に来ます。

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