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「86-エイティシックス-」感想①

原作:安里アサト
監督:石井俊匡
シリーズ構成:大野敏哉
キャラクターデザイン:川上哲也
メカニックデザイン:I-IV
音楽:澤野弘之、KOHTA YAMAMOTO
アニメーション制作:A-1 Pictures

あらすじ

星歴2148年。サンマグノリア共和国は隣国ギアーデ帝国が投入した完全自律型無人兵器「レギオン」の侵攻に対し、同様の無人兵器「ジャガーノート」を投入。流血無き戦場を作り上げる事で脅威を退けていた。しかし、その実態は多数派民族である白系種以外を人間と見做さない狂気の差別思想から生み出された「有人搭乗式無人機」であり、搭乗させられた少数派民族は共和国85行政区の外へ追いやられた人型の家畜、「エイティシックス」と蔑まれながら絶死の戦場を戦い続けていた。そんな中、白系種でありながら軍内で差別政策撤廃の活動を行う士官ヴラディレーナ・ミリーゼは、管制担当者に多数の退役者や自殺者を出し「死神」と呼ばれるエイティシックスが居る部隊の管制を任され、自国が目を背け続けていたレギオンの真実を知る事になる。

Wikipediaより

電撃文庫大賞作品のアニメ化

電撃大賞には珍しいSFミリタリーものです。世界観が深すぎて、3話まで見ても何がどうなってるのか把握しきれないです。
86は家畜とか豚みたいな扱いの兵士(パラレイドに乗る兵士)で、銀目銀髪人類(アルバ、パラレイドのハンドラー)だけが支配層として贅沢な暮らしをしている。仕事内容もほぼ監視してるだけ。

パラレイドに乗る86はハンドラーからは一般に人間じゃないと見做されていて、使い捨てにしており、死んでも戦死者としてすら数えない始末。

でもハンドラーが仕事してる部屋の構造、めちゃめちゃ十字架なんだよなあ……趣味が悪ィんだよなあ……

主人公の一人、ハンドラーのレーナ少佐はアルバに珍しく、86に同情的な立場を取る軍人。しかし86側からは煙たがられたり、中傷を受けたりと散々な目に遭う。でもめげない。
アルバと87の考え方のすれ違いについて、スピアベッド戦隊の仲間が戦死した3話終わりで、すごい慟哭が見られます。素晴らしい演技。
作者の方は『ファイナルファンタジータクティクス』『BLACK/MATRIX+』から影響を受けたそうですが、人種差別、上下社会の描写に特別力が入ってます。

遠く離れている人たちにできること

この作品の構図は、日本とウクライナ、日本とガザみたいな状況と比べられそうです。
心を痛めて同情はしても、実際に戦地に行って戦うわけではないし、そんなことはできない。じゃあどうするのか?
割といまの世界情勢にはマッチした世界観だと思います。

ヒロインのレーナは、銀目銀髪族(アルバ)なんですけど、人格や立場や境遇は、ファイナルファンタジータクティクスの主人公・ラムザですね。「このまま逃げてしまおうかと思いました」って言ってるし。
死神のシンの方はラムザの親友にしてライバル・ディリータ……に近いかなあ?
ちなみにラムザはFFTの劇中でも身分の違いに苦しんで一時は傭兵にまで落ちるんですが、途中からもうどうでもいいやみたいな感じになって開き直ります。

どう思い悩んでもできることは限られている、だからやれることをする! 実は結論はハッキリしてたりしますよね。

何話まで行っても秘密があるわ!

現在7話。や〜〜っとレーナと86が打ち解けてきたな、と思っていたら「あの話……まだ話してないの?」みたいな空気になり、剣呑な雰囲気に……。
新たに明かされたのは、スピアヘッド戦隊という部隊は生きて帰ることを想定されてない、死ぬまで使い捨てされる部隊だった、という事実でした。

一体何話になったら光明が見えてくるんだい!?
7話になっても蚊帳の外にされるレーナが可愛そうすぎて、ちょっとう〜んという心境になってしまいました。
まだ半分ですので、残りを鑑賞したらまた更新したいと思います。

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