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「アド・アストラ」感想

監督:ジェームズ・グレイ
主演:ブラッド・ピッド
ジャンル:SF/アドベンチャー

地味に、日本での20世紀フォックス配給作品としては最後の作品。

あらすじ

地球外知的生命体の探求に人生を捧げた父クリフォードに憧れ、自らも宇宙飛行士の道へ進んだロイ。ある日彼は、探索の旅へと出発してから16年後に太陽系の彼方で行方不明となった父がまだ生きていると告げられる。しかも彼は、太陽系を滅ぼすほどの力を持つ極秘実験に関わっていたという。

Yahoo!検索より

んんん? あらすじの最後がエライどでかい話になったな。

⭐️評価2〜3の作品??

この映画、AmazonやYahoo!等で評価が二分してます。好みが分かれるようです。

まず場面が全然地味です。基本的には主人公ロイの内省的語りで話が進んでいきます。
宇宙に行くこと自体は、時代が進んでいるので飛行機感覚で行きますし、支払いや電話は腕の中に埋め込んでいる端末で行ってます。エストニアみたいな感じですね。

月から火星、海王星と進んでいきますが、月は資源を巡って紛争状態。中東地域みたいな状況です。護衛の軍人も死んでしまうが、ロイは迎撃し、機転を効かせて何とか退避する。

月から火星へ向かう途中でも、宇宙生物(猿?)に襲われたり散々である。
対処の仕方が結構ローテクなので、その辺りが低評価に繋がっているぽいですね。

心理検査=ロイの感情の表れ

この映画世界では、宇宙で仕事をする人は冷静沈着で起伏のない人を求められているらしい。
ロイは冷静だが、冷静「すぎる」人間。それが原因で妻と不仲になったり、人と良い関係が築けなかったりしている。
作中を通して、心理検査をたびたび受けて冷静な自分を守ろうとするが、少しずつロイの感情は揺らいでいく。
幼い頃宇宙に消えたはずの父、英雄のはずの父、探査船で乗務員に反乱を起こされて、致し方なく仲間を殺してしまった父……。

ロイと父の関係性、ロイの心境。火星や月、海王星などの大宇宙を舞台に、親子の止まった関係が動き出す。

あれあれ…

火星から海王星に向かう道のりで、感情的になりすぎたロイはケフェウス号に乗るに適さないと判断され、降ろされる。

火星の協力者を経て、ロイは無理やりにケフェウス号に乗り込むものの、乗組員と争って全員殺してしまう
この展開はさすがに待って待って💦ってなりましたね。
ロイは一人で海王星に向かい、精神的にも少しずつヤバい感じになっていきますが、父の元へ辿り着く。
父とロイは似た者同士。人とうまく分かり合えないし、仕事人間だし、意固地になってしまう。けどようやく親子は分かり合えました。分かり合えてなかったけど。

ロイは独りなのか? ロイの父は孤独なのか? 宇宙において人類は独りなのか? ロイの内省的な語りを通して、壮大なテーマに触れます。

私は結構面白かった、よかったな〜という感想を持てました。

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