「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」感想
監督:アーロン・ホーバス(英語版)、マイケル・イェレニック
脚本:マシュー・フォーゲル、上田誠(日本語版)
ジャンル:アニメーション、子供向け、コメディ、アクション
マリオでしょ〜?と思いつつ見たら相当面白かったです。
あらすじ
ニューヨークで配管工を営む双子の兄弟マリオとルイージ。謎の土管で迷いこんだのは、魔法に満ちた新世界。はなればなれになってしまった兄弟が、絆の力で世界の危機に立ち向かう。
マリオ好きほど奥が深い
はじめに自分のマリオ好き度はどのくらいかっていうと、
スーパーマリオブラザーズシリーズは大体やってる
マリオ64とRPGのネタはわかる
スーパーマリオサンシャインはクリア済み
スマブラ、マリオパーティは凄くよくやってる
最近だとスーパーマリオメーカー、3Dワールドをやった
と言うところで、平成生まれにあるあるマリオと一緒に育ってきた人生って感じですね。
かといって特段マリオが大好き!ってわけでもない。
半信半疑で鑑賞をし始めて、驚いたのがとにかく歴代任天堂とマリオのネタがてんこもりになってるんですね、この映画。
このあたりご参考に。
↑2個目の記事、「マリオの父親の顔は、時オカのキャラタロンとそっくり」と書いてありますが、これは誤りで「そもそもタロンのモデルはマリオ」です。
途中で登場するルマリー(青くてなんかネガティブなことしか言わないやつ)についてはこちらを。
文字で見ると「何が面白いんかね?」と思いそうですが、実際鑑賞してみると自分の知っているニッチなネタを全力で詰め込まれた作品が目の前にお出しされるので、不思議な興奮を覚えます。
マリオをこれまで遊んできた人、ネタだけでも知ってる人、任天堂作品なら触れたことのある人、いろいろなファンが楽しめるように設計されていました。
個人的に面白くてしょうがなかったのはこの場面なんですけど、
いや実写版ー!!!!!
実写版マリオ、さんざんネタにされてますけど、「ゲームの実写版映画」として真正面から向き合って作られてると思います。私は好き。
ストーリーについて
マリオの映画っていうと、最強配管工兄弟が大暴れして大変なこっちゃ!なイメージを抱きがちですが、そうではありません。
この作品ではマリオ兄弟は「ブルックリンでは嫌な方向で有名な、何もできない落ちこぼれ」という立場からはじまり、家族からも嘲笑され気味という冷えた存在。
マリオはキノコ王国に迷い込んだことをきっかけに、努力を重ねて勇敢さを身につけていく、という筋書きなんですね。
もし日本人の今の若い人向けに映画を作るなら、「最初から最強」の方がウケそうな気がしてしまいますが、「世界中のマリオファン」向けに作られているんだな、と思えたのが、ピーチが課題として(マリオメーカー的)ゲームステージを出題する場面。
あれってマリオの初見プレイなんですよね。マリオは実は死にゲーだってご存知でしょうか。
何度も何度も失敗するけど、徐々に攻略法がわかっていって上手くなっていく。ゲームと同じマリオを体感してほしい、楽しんで欲しいという配慮を感じました。
ヒロインがピーチじゃなくてルイージっていうのもまさかの展開。
ピーチは最初期こそヒロインでしたが、最近ではずいぶんたくましいですからね。ただし、絶対にずっと勇ましいわけではないし、危ない場面があればマリオが助けに来る。そこは鉄板として保たれていて安心しました。
たかがゲーム映画と侮るなかれ
マリオとゼルダを牽引してきた宮本氏の愛情も感じる、素晴らしい内容でした。
「マリオ? なんとなくイメージでしか知らないけど」と言う方でも気楽に見れる、娯楽映画です。