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「シェイプ・オブ・ウォーター」感想

監督:ギレルモ・デル・トロ
脚本:ヴァネッサ・テイラー
ジャンル:恋愛、スリラー

主人公が手話してるっていうところに惹かれて見ました。
性描写が強め。


あらすじ

1962年、アメリカ。口の利けない孤独な女性が、政府の極秘研究所で掃除婦として働いていた。ある日彼女は、研究所の水槽に閉じ込められていた不思議な生きものと出会う。たちまち「彼」に心奪われ、人目を忍んで通うようになる。

Yahoo!検索より

過激な性描写があると記載がありましたがスタートダッシュが早めでしたね💦
びっくりしたぜ。

主人公のイライザは発話障害があって、基本手話で会話します。
アパートに独り暮らしですが、隣人でゲイのジャイルズ、職場の宇宙センター同僚のアフリカ系女性ゼルダと、そこそこ楽しく暮らしてます。

ある日、アマゾンから運ばれてきたという半魚人が職場に運ばれてきます。イライザは魚人の彼と親密になっていきます。

そして途中の性描写、お前らか〜い!!ってなりました。

声なき声、抑圧、差別

1962年の冷戦下のアメリカという環境、発話できないイライザ、アフリカ系人種のゼルダ、ゲイのジャイルズ。
強権者のストリックランドが嫌がらせ(セクハラ)をしてくるのも、当然のような時代。

イライザがジャイルズを手話で説得する時の演技、怒り、悲しみがもう凄いです。「声がないこと」を前提にされるイライザは、「ありのまま」見てくれる彼を助けたいと願います。

また、研究者であるボブ(ホフステトラー、本当はディミトリ)はソ連からのスパイですが、元来真面目な性格で、半魚人の彼を殺すべきでないという思いから協力してくれます。

く・た・ば・れ

彼が逃げ出したことで、宇宙センター内で取り調べが始まるのですが、イライザはストリックランドが手話を読み取れないことを逆手に取って、「くたばれ」と手話して去ります。ここいいですよね。無理解への下剋上。

なのに途中でミュージカル調になって、主人公が歌い始めるんですよ!!
私はめちゃくちゃガックリした。想像上の話とはいえ、話せないのが主人公の尊い部分なのに、破っちゃうんだと思いました。

この映画は端的に言って変な話です。抑圧された障害者、ゲイ、アフリカ人とロシアスパイが半魚人を助けて、愛で結ばれるっていう話。
個人的には、半魚人は抑圧のシルエットみたいなもんで、本題は主人公が持ってたような気がします。
ちょっと惜しいけど、なかなか面白かったです。

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