正解のない道
無職になった当初、すぐに転職活動をしようと思って少し動いてみたが、やりたいこともなかったし、絶対的なスキルがあるわけでもないという絶望的な状況だった。
そんな中、ふと書店でWEBデザインの参考書が目に留まり、直感で興味をもったため購入し、実際に少し学習を始めてみた。
最初はチンプンカンプンだったが、少し続けてみると、学習していてすごく楽しい感じがした。
そこからの情熱はすごかった。
参考書の内容だけでは足りないと思い、MENTAというサービスで実際にフリーランスで活躍しているWEBデザイナーの方をメンターとして、マイペースかつ本格的に学習を始めてみることにした。
今まで簿記や英語など、学習して損はない分野はいろんなものに手を出してみたが、どれも結局三日坊主で終わっていた。
しかしキャリアブレイク中、WEBデザインの学習だけは不思議と続けられた。
始めた明確な動機があったわけでもなく、興味本位で始めたものだったが、現在まで続いている。
コーディングとデザインの学習をマイペースに細々と続けて、気づけばポートフォリオの制作までした。
どうして続けられたのか自問自答してみた中で、ひとつの結論にたどり着いた。
正解のない課題に取り組んで、突き詰めていくという行為にやりがいを感じるのではないか。
振り返れば、学生時代もそうだった。
私は10歳の頃からゴルフを始めて、高校時代はゴルフ部に所属して本格的にゴルフに打ち込んでいた。
途中で伸び悩む時期もあり、もうやめようと思った時期もあったが、今でもゴルフはプライベートで続けている。
ゴルフとWEBデザイン、この二つに共通するのは、高みを目指すのに正解とされる道はないということだ。
例えばゴルフ
プレイヤーの身長や体重、骨格やスイングの軌道傾向などあらゆることが人それぞれ異なる。
また、スイングの際の感覚も異なる。
結論、生まれながらの能力や素質は人それぞれ異なるということだ。
上達への近道はコーチに教えてもらえたとしても、それをどのように自分のゴルフの型にはめ込むかは、自分の特徴を理解して、自分の頭で考えて、試行錯誤していかなければならない。
そして、そこに「最適解」はあっても「正解」はない。
WEBデザインもそうだ。
あるサイトひとつとっても、いいデザインだと感じる人もいたら、デザインに違和感を感じる人もいるかもしれない。
またコーディングも、このようにコードを書くのが良いという「最適解」はあっても、デザイン案を再現させるための手段はいくつもあると思うので、これもまた「正解」はないと思う。
このように「正解がない課題を突き詰めていく」というのが私にとっては楽しいのかもしれない。
そうでなければ、ここまで続けられなかった。
そして、これを仕事にできたらいいのかもしれない。
しかし、私のレベルはまだまだだと思う。
以前、宿泊した鎌倉のとあるゲストハウスのサイトリニューアル案件に携ったことがある。
そこでは、ディレクター的役割の方とオーナー、そしてもう一人現役フリーランスWEBデザイナーの方と4人でチームを組んで行った。
そして、実際にサイトは完成させた。
しかし、正直言って私はほとんど戦力にならなかったと思う。
ヒヤリング、宿泊への同線確保、ワードプレス構築などゲストハウスのサイト制作で重要なところでまったくもって実力不足だった。
とても肩身が狭かった。
そこからの約2カ月間、本当にこのままWEBデザインの道を進んでいいのか?また他のやりたい事ももっと突き進めなくていいのか?といった考えが頭の中でぐるぐる巡り回って、また少し精神的に不安定な状態だったかもしれない。
それでもWEBデザインの学習をやめようとは思わなかった。
正直今は、現実と理想のギャップにかなり苦しんでいる。
キャリアブレイクでいうところの「現実期」と「実は期」を行ったり来たりしているのかもしれない。
WEBデザインを突き詰めるのもいいが、他にもやりたい事はいくつかある。(他のやりたい事についてはまた別の機会に記事で書けたらと思います)
無職になってから、どん底から暗闇でもがき続けて、ようやく「これだ!」という光のようなものが見えたかもしれない。
しかし、その光は近いようでとても遠く感じる。
トンネルで言うと、遠くにかすかに光が見えたが、そこで渋滞にはまって着きそうでなかなか着かないといった感じだろうか。
中央道の小仏トンネル内で渋滞にはまり、出口が見えているのに渋滞でなかなか出られないあの感じと感覚的に同じだ
しかし、トンネルにも必ず出口はある。
たぶん、無職の私は世間的な人生の最適解からは既に外れていると思う。
しかし、人生に正解はないと思う。
正解のない人生なのだから、キャリアブレイクをして理想を求めてもがき続ける人生も、また面白いのではないかと思う。
人生に正解がないからこそ、何色にも「彩る」ことができる。
正解がない道を進んでいくことは、だから面白い。