「なぜ?なぜ?」の罠~ロジカルシンキングの落とし穴~
はい、26本目の投稿です。よろしくお願いします!
みなさん、「なぜ?なぜ?分析」って聞いたことありますか?問題解決の王道とも言われるこの手法、実は落とし穴があるんじゃないかって最近思うんです。
「なぜ?」を繰り返すことで問題の本質に迫る...確かに理屈はわかります。でも、現実の人間関係の中で、これって本当に効果的なんでしょうか?
例えば、こんな会話を想像してみてください。
上司:「なぜ締め切りに間に合わなかったの?」
部下:「作業量が多くて...」
上司:「なぜ作業量が多いと感じたの?」
部下:「えっと...他の仕事も抱えていて...」
上司:「なぜ他の仕事を先にしたの?」
...どうですか?なんだか尋問みたいで、居心地悪くないですか?
実は、人間には「なぜ?」と問われると身構えてしまう習性があるんです。
これ、進化の過程で身についた反応なんだとか。
「なぜそこにいるの?」って聞かれたら、
「食べられる!」って警戒してた時代から人は自己防衛本能を持っているのかもしれません。
だから、「なぜ?」攻めは、相手を追い詰めてしまう可能性があるんです。特に、上司と部下の関係だと、パワハラと受け取られかねません。
じゃあ、どうすればいいの?って思いますよね。
実は、学ぶことの最大の障害は「答えを教えること」かもしれないんです。
え?どういうこと?って思いますよね。
考えてみてください。学校の時、先生に答えをバンって教えられて、すんなり理解できましたか?
多くの場合、自分で考えて、試行錯誤して、やっと「あ、そうか!」ってなった時の方が、深く理解できたんじゃないでしょうか。
つまり、「なぜ?」と問うより、相手が自分で考えるきっかけを与える方が大切なんです。
例えば、さっきの会話をこんな風に変えてみるのはどうでしょう。
上司:「締め切りに間に合わなかった理由を教えてくれる?」
部下:「作業量が多くて...」
上司:「なるほど。他の仕事との兼ね合いで大変だったんだね。今後どうすれば良いと思う?」
部下:「そうですね...優先順位をつけて、早めに相談するべきでした。」
どうですか?相手の立場に立って、一緒に考えるような雰囲気が出てきませんか?ロジカルシンキングは確かに大切です。でも、それと同じくらい、相手の気持ちを考えるエモーショナルシンキングも重要なんです。
まとめ
「なぜ?なぜ?」分析は確かに強力なツールです。でも、使い方を間違えると、相手を追い詰めてしまう危険性があります。
大切なのは、相手が自分で考え、気づくきっかけを与えること。そして、その過程を一緒に歩むことです。
ロジカルシンキングとエモーショナルシンキング、この両方のバランスを取ることで、より良いコミュニケーションと問題解決が可能になるんじゃないでしょうか。
余談ですが、我が社には「なんでなんで教」の教祖様と言われる人がいるんです(笑)。この方は「なぜ?」を連発して、みんなの思考を引き出す名人。彼のおかげで、私たちも考える力が鍛えられています。
みなさんは、職場や日常生活で「なぜ?」をどう使っていますか?もしよければ、コメントで教えてください。
一緒により良いコミュニケーション方法を考えていけたらいいですね。