「映画音楽のように美しい」音楽を聴きたい【後編】 ✩ ラフマニノフ ✩
【前編】からの続きです
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「映画音楽のように美しい」という言葉は、しばしばラフマニノフの音楽に対して与えられる表現だ。
それほどまでに彼の音楽は耽美的でロマンチックな旋律に満ちている。
その際によく取り上げられるのが
交響曲2番ホ短調 作品27 第3楽章
(もちろん原曲はオーケストラ用の作品 ↓)
しかし、今回はピアノ用に編曲されたものを聴いてみたい。
オーケストラとは違った魅力が味わえる。
まず、セルゲイ・ババヤンとダニール・トリフォノフの連弾で華麗な音の広がりを(10分53秒)
次は原曲のイメージに忠実に沿った角野隼斗のピアノ独奏。
こちらの方が日本人の耳には落ち着いた親しみ易さを感じるはずだ
(11分44秒)
この曲をバックに昔のスケッチをそっと添えてみると・・・
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ラフマニノフがロシア革命の騒乱から逃れてアメリカ西海岸のビバリーヒルズ辺りに移り住んだ1918年頃には、ハリウッドは映画の黄金期を迎えつつあった。
しかし、当時すでに世界的作曲家・ピアニストであったラフマニノフにとっては映画音楽などに携わる必要もなく、そのようなものに関心を示して作曲活動を行った形跡もない。
むしろ事実は逆だ。
ハリウッドをはじめとする映画界が彼の音楽の美しさに魅入られ、彼の音楽を取り入れるに値する作品を作ろうとしたと見るべきだろう。
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最後にもう一曲
パガニーニの主題による狂詩曲
第18変奏
この曲にも過去のスケッチを・・・
目を閉じて聴いているだけで脳裏には若き日の切なく美しい別れの光景が甦り、何か熱くこみ上げてくるものが・・・