日常の色が変わる53
子供たちは給食の話をよくする。
美味しかった、嫌いとか、明日は、ゼリーがつくとか。
今の給食食べてみたいな。
給食と言えば、思い出は2つ
。
牛乳の飲めない私は、牛乳を飲み終わるまで、机ごと廊下にだされて、お昼休みを過ごした。
飲めないんだよ。
仕方ないじゃんね😭
結局、こっそり捨てて、いつも怒られてた低学年。
高学年になると、代わりにこっそり飲んでくれる子がいたので、助かった。
もうひとつは、放送。
給食中になんらかの放送がかかっていた。
で、なんの放送か全く記憶のない中で、たった1つだけ、ある。
それは、物語なんだけど、その物語を何故流していたのかが、不明。
カランコロン。
「いらっしゃいませ。」
男はボロボロのコートの襟を寒そうに立て、パン屋に入ってきた。
「これを下さい。」
一番安い、何も入ってないロールパン。
「いつもありがとうございます。」
女店主は、パンを3つ包んで渡す。
男は軽く会釈して、店を出た。
週に1度、男は店に訪れ、安いロールパンを買ってゆく。
どんな、仕事をしてるのかしら?お金に困ってるのかしら?
そんなやり取りが、何ヶ月か経ったとき
女店主は、いい事を思いついた。
今度こっそりバターを入れてあるパンをあげよう。
今度は1週間も経たずに男が来た。
「いつもありがとうございます」
女店主は、こっそりバターの
入ったロールパンを包んだ。
男は、少し笑顔を見せて、店を出ていった。
喜んでくれるかしら?
女店主は、ちょっと、ウキウキした。
次の日、
カランコロン、ドアのベルが、激しく鳴り男が飛び込んできた。
「あなたは、なんて事をしてくれたんだ‼️」
この後のセリフが、曖昧なんだけど
男は絵描きで、パンは絵を消す消しゴムみたいな役割だったそうで、頼まれてた絵がやっと完成する最後のパンを買いにきたら、それにバターが入ってたので、絵が台無しになった。
そうだ。
「あなたのやったことは、ただのお節介だ」
男は怒って店を出ていき、女店主は
「なんてことをしてしまったのだろう」
と、泣き崩れた。
カランコロンと、ベルの音だけ寂しく響いた。
おしまい。
最後のセリフ、そんな感じだった気がするんだけど、この物語、小学生にどうなの?
タイトルも分かんないけど。
学校は、このお話をどう子供達に捉えて欲しかったのか?
今の私なら
相手の事を知らないのに、自分勝手な行動をすると、とんでもないことになる。
もしくは、
恋は盲目。
と、感想を述べるけどね。
この謎の放送の物語を書きたかったので、ちょっと嬉しいなぁ 😊
きっと、ちゃんと聞いてたの、私だけかも知れない(笑)